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引用文献の書き方──著者名と発表年を書く方法

今回は、著者名と発表年を括弧書きする方法についてです。

文献リストの作成

巻末に「引用・参考文献一覧」を設け、著者姓の五十音順またはアルファベット順に列挙します。文献の言語が複数混在する場合は、言語別にリストを作った方がよいでしょう。

文献の表記法は、前回の通し番号を付ける方式といくつか異なる点があります。

【書籍】

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書名に二重鉤括弧「『』」は付けません。各要素は、終止符「.」(Unicode: U+002E)で区切ります。叢書(シリーズ)名は括弧内に書き、書名の後にコンマ(Unicode:U+002C)を打って続けます。終止符とコンマの直後には、必ず半角空白を置きます。複数行にまたがる場合は、字下げを施します。

【雑誌記事】

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記事名に鉤括弧「「」」は付けません。雑誌の題号にも二重鉤括弧「『』」は付けません。ページ表記に「頁」は使いません。

【同じ著者の文献】

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同じ著者の文献が複数ある場合は、2つ目以降著者の部分を、emダッシュ「—」(Unicode:U+2014)を3つ繫げたもので置き換えます。更に、同じ著者で且つ発表年も同じ場合は、発表年の後に小文字のラテン文字を付けて区別します。後述するように、本文中の記述でどの文献を指すか特定できるようにするためです。

英文文献の場合

ここからは、英文文献の表記についてです。

【書籍】

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書名はイタリックにします。巻末の文献一覧なので、検索しやすいよう、著者名は「姓, 名」の順にします。著者が複数いる場合は、セミコロン「;」(Unicode:U+003B)で区切ります。2名ならば、アンパサンド「&」(Unicode:U+0026)でも構いません。

【雑誌記事】

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記事名に引用符は付けません。雑誌の題号はイタリックにします。ページ表記に「p.」「pp.」は使いません。

以上のように記述した文献情報に対応させるかたちで、本文中に引用表記をします。

短い引用文

該当の箇所の直後に、著者名、発表年及び引用ページを括弧書きします。直接引用する場合は、鉤括弧「「」」で囲みます。

同じ著者且つ同じ発表年の文献が複数ある場合は、巻末の文献一覧で発表年の後に付けたラテン文字と対応させるようにします。

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引用せずとも執筆中に参照した文献があれば、同様に著者名、発表年及び該当ページを括弧書きします。

長い引用文

前回の通し番号を付ける方式と同様、引用部分となる箇所の前後に1行開け、左右または左側のみに余白を設けます。そして、引用箇所の末尾に著者名、発表年及び引用ページを括弧書きします。

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以上、著者名と発表年の括弧書きで引用文献を示す方法を説明してきました。ここでも、示したのは一つの例に過ぎません。疑問に思われる点があれば、是非質問フォームからお寄せください。


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