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Vol.76 樋口万太郎先生「1年生のクラスのつくりかた」

 これまでも樋口先生がご出版された本をいくつも読んできました。たくさん本を出版なされていますが、どの本も樋口先生のご経験や試行錯誤の過程を見せていただけます。普段なかなか見ることができない他の先生の試行錯誤の過程を見ることで、ぐっと自分に寄せて考えることができます。ただ、自分の成長とともに、読み方、一つ一つの本との向き合い方が変わってきました。

 これまでの作品と出会ったときは「ここから何を取り入れようか」「新しい実践、目新しいものはどれかな」と考えながら読み、「使えそう!」を見つけたり、集めたりしていました。今回読ませていただいた『子どもがどんどん自立する!1年生のクラスのつくりかた』では、あらためて自分が大事にしたいことを見つめ直すきっかけとなりました。

 今、自分自身が「子ども主体」というところにこだわって考え続けています。ただ、子どもたちと日々向き合うときに、判断に迷ったり、本来の考えと違うことをしてしまったりしてしまうことがあります。きっとそこには経験がまだまだ足りなかったり、想定していることが少なかったりしているんだと思っています。今回、読ませていただきながらそれぞれの場面での樋口先生の試行錯誤と対話するように読むことができ、ちゃんと立ち止まって「こういうとき自分ならこうするかな」とか「子どもの自立を考えた時、こうするほうがよさそうだな」と考えることができました。

 たくさん具体例が載っており、「1年生は悪意のない発言をしてしまうもの」「話を聞く姿」など、様々な子どもの姿を通して考えることができます。

先生が指示して動く1年生ではなく、子どもたち自身が考え、動くといった自立する姿を引き出すことができます。そのためのきっかけを我々はつくっていきたいものです。
樋口万太郎(2023),子どもがどんどん自立する!1年生のクラスのつくりかた P3はじめに

 「子どもたち自身が考える」というところを大切にすること、そのためにも教師としての願いやおもいをちゃんともつこと、ただ、「教師としての」という部分を押し付けないこと、まずは、子どもたち自身が考えるというところからスタートできるようにしていきたいと思いました。

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