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YikYak【失敗事例から学ぶ起業】

今回は、アメリカの大学生の間で大流行したが、その後ユーザーが激減し、安価で買収されたソーシャルネットワークサービス「YikYak」(イクヤク)を調べてみた。

7340万ドルの資金調達に成功し、2014年のピーク時の時価総額は4億ドルというこちらのサービス。

簡単に言うと、匿名で投稿が出来るtwitterのような物のようだ。

【サービス内容】
・匿名で投稿が可能
・相手へのコメント返信も可能
・GPS機能により、半径15m以内のユーザーによる投稿が、優先的にタイムラインに上がってくる。

一番の特徴は
特定の地域内でユーザー同士が、匿名でチャットできるところだろう。

YikYakを利用すると、自分の身の周りで起きている事の情報を不特定多数の人から、効率的に情報を収集出来るようになる。

例えば、勝手なイメージだが、
大学のテスト中に誰かがYikYakに
「問12の答え教えてー!」
なんて、内容を匿名で投稿すると、
「答えは、3番だよ!」
みたい内容が匿名で返ってきたりしたのじゃないだろうか。

新手のカンニングだ。

便利じゃないかYikYak!

【収益モデル】
収益モデルは、フェイスブックやツイッター等といった、一般的なソーシャルネットワークサービスと同じで、広告収入だろう。

それで、広告に関して言えば
YikYakの場合は、地域毎にコミュニティがあるから、特定の地域にピンポイントで、より効果的にマーケティングする事が出来るのではないかと思う。

例えば、大学の周辺のスーパーとか個人の定食屋とかでも、YikYakで、広告を打つ事によって、効果的にSNS集客出来るのではと。

【失敗の原因】
ここまで見ると、何ら問題はなさそうに見えるが、YikYakは、2014年をピークにユーザー数が激減し、2017年に、100万ドルという価格で買収された。


何故、ユーザー数が激減したのか。
その原因は、主に2つ。

・不適切なコンテンツの横行
・ネット内いじめ

特に、「いじめ」に関する問題は、非常に深刻だった。

例を上げよう。

ある日、キャサリンは、買ったばかりの赤い服をきて、大学に登校した。
そして、教室に入り、何気なくYikYakを見てみると、こんな投稿がしてあった。

「私の今日の服、凄くセクシーじゃない??今日はそういう日なの。誰か、私に声を掛けてくれないかな。 キャサリン」

これは、キツイ。。。
しかも、コレを投稿した人は自分の周辺にいて、自分を見ながらニヤニヤしているのだろうと考えると、精神的なダメージは半端ない。

こういういじめがYikYak内で問題になっていった。

YikYakの特徴である「匿名性」が完全に裏目にでた結果だった。

これが、問題になりユーザー数は激減。

それにより、2017年にspuareによって、YikYakは、100万ドルという価格で買収された。

【考察】
今回のこのサービスは、
「匿名性×GPS」を掛け合わせた事によって、生じる問題を予測出来なかったのだろう。

考えてみれば、学校の「裏掲示板」みたいなやつだ。
僕の高校にも、裏掲示板があった。
そこには、名指しで様々な事が書かれている人がいた。

新しいサービスを思いついた時は、類似サービスを探して、そのサービスが抱えている課題から自分のサービスで起こりうる問題を予測していくのが必要なんだなあ。

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