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漢文の海で釣りをして

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古今の漢籍が泳ぐ歴史の海に釣り糸を垂らし、釣れた漢文を我流な解釈で書き連ねたものです
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#皇帝

漢文の海で釣りをして【第11回】世界最強の権力者でも手に入れられなかったもの

漢文の海で釣りをして【第11回】世界最強の権力者でも手に入れられなかったもの

「少壮 幾時ぞ 老いをいかんせん」

≪訳≫若く元気な時間というのは無限ではない。どんなひとでも老いを止めることはできない
≪出典≫漢の武帝「秋風辞」

約400年続いた漢王朝。
その最盛期に君臨した皇帝が武帝です。
当時の中国は世界最強の国といっても過言ではありません。
その国の頂点に立つ男…いわば世界で一番、富みと権力を手中にしていた男が読んだ詩から今回の一文です。

武帝がこの詩を詠んだのは

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