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Like a radio program…#5

さぁ、では続いても、ゆるやかな気分でゆったりと聴きたい、そんな曲をご紹介したいと思います。

 Blossom Dearie (ブロッサム・ディアリー) がヴァーヴ・レコードからリリースしたアルバムですが、

 ホントにこのアルバムはもう、かけるだけで瞬時にそこは夜の都会の大人なラウンジというか、素敵なジャズが流れる古い洋画のワンシーンみたいな、

品格ある老舗ホテルのラウンジの仄かな間接照明の灯りのもと、古い大きめのソファにゆったりと腰掛けながら聴いている、そんなこの上なく贅沢な時間を過ごしているような気分にさせてくれるんです。

 録音されたのは1956年のニューヨークだそうですが、まさに当時のニューヨークのピアノ・バーをリードする存在の一人になろうとしていたブロッサム・ディアリーの音楽そのものといいますか、彼女の曲、声、歌、ピアノ演奏、その全ての魅力がぎっしり詰まってて、

 キュートな中にもどこか色気があり、ユーモアと同時に知性や品格も感じられて、さらにはニューヨークみたいだけどパリな雰囲気もあって、一言で言えばこれはまさに「都会」そのもの、「大人」そのもの、そんな感じがするんです。

 音楽のジャンルとしては、これはジャズのボーカルもの…ということにもなるのかもしれませんが、私自身は、このアルバムはまさにカクテル・ピアニストっていう言葉がピッタリな雰囲気かな、と思います。もしくは、ジャズっぽい感じのオールディーズ…ですかね。

 ぜひ皆さまも、寒い日の夜、静かにゆったりと聴いてみてください。

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