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「娘が過労死するかもしれない…」悲痛な声を受け、質問へ

 ある教員の母親から「娘が過労死するかもしれない」と相談を受けました。
 詳しく話を聞くと、R2年度に感染予防対策として、学校で消毒業務等をおこなうために雇用された、スクールサポートスタッフ(以下SSS)が、R3年度は雇用継続されず、削減されてしまった。今では、SSSがおこなっていた消毒業務等を教員が代わりにこなし、これに加えて、タブレット授業もはじまり、毎日、深夜に帰宅するとのお話でした。
 この声を受け、SSSの再配置などを議会で質問しました。

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○たけこし連
 SSSについては90%の教員の方が(アンケートで)「役立っている」と回答し、継続配置を求めていた。市教委として継続配置を行わなかった理由は。
○学校教育部長
当初計画が、教員の働き方改革として過大規模校10校のみの配属だった。R3年度についてはR2年度の配置(感染予防対策として165校に配置)を当初計画(10校配置)に戻すという結論に達した。
○たけこし連
 コロナ禍は依然、収束していない。感染予防対策の観点から配置したにもかかわらず、R2年度に追加したSSSをR3年度に引き継がなかった基準や根拠は。
○学校教育部長
 昨年度の対応がイレギュラーだったので、当初の計画をイレギュラーなものに合わせるというところには至っていない。
 成果が出ているのは承知しているので、今後、様々な施策と併せて配置については研究する。
○たけこし連
 イレギュラーであろうが、現場から大変喜ばれている。再配置を緊急におこなうことを強く求める。

 質疑では、教員の90%が「SSSが役に立った」と回答していることやコロナ禍が収束していないもとで感染予防対策として雇用したSSSの継続配置をおこなわなかったこと。一方で埼玉県教育委員会はSSSを前年度比プラス85校に配置したことなどの客観的な事実を指摘し、SSSの再配置を求めました。
 しかし、市教委は「昨年度がイレギュラーだった」と答弁し、柔軟性のなさが鮮明になりました。
 近年、教員の過酷な労働状況が大きな問題となる中、効果が認められる施策を安易に打ち切ったことは問題です。
 SSSの再配置を求めると同時に、問題の根本にあるさいたま市の「教員不足」(教員1人当たりの生徒数が政令市で最も多い)の解消を求めていきたいと思います。



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