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小説『昭和、渋谷で、恋をしたり』第1章

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NHKの朝ドラ感覚で読めるよう【1話=1000字前後】に収めて投稿しています。 心の底から、本気で「大学デビュー」を目指して上京した大学生が、渋谷でバイトを始めて、そこで出会った…
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もくじ

この物語は『1話=3分』で読めます。52話(1章〜3章)の構成です。 はじめに 【🤔8つの”…

「しおり機能」始めます!

しおり機能(アナログver.)の使い方① 読み終えた投稿で、コメント欄に「しおり」と書き込み…

【シブコイ】 よく聞かれる8つの質問🤔に答えました!

少しでも私の小説に興味を持ってもらえるよう、よくある”風”の8つの質問に答えます! Q1. …

【小説】昭和、渋谷で、恋をしたり 1-1

もくじ【昭和、渋谷で、恋をしたり】 ▼ 「みんな、どこから来るんやろ?」 初めて渋谷駅前…

【小説】昭和、渋谷で、恋をしたり 1-2

目次をみる ▶︎1-1へもどる  ▶︎1-3へすすむ #買ってよかったもの  指をくわえて遠目から…

【小説】昭和、渋谷で、恋をしたり 1-3

▼ 実は私もなんだ…… 毎年夏休みになると、サークルの天体観測合宿が軽井沢であるのだが、…

【小説】昭和、渋谷で、恋をしたり 1-4

目次をみる ▶︎1-3へもどる  ▶︎1-5へすすむ ▼ 和美は何も悪くない 1983年(昭和58年) 春  大学4年になった春、私は父のコネで医療機器メーカーに就職を決めていた。あとは卒業のための論文さえ提出すればいい、人生で最も気楽な時間を堂々と持て余した。  そんな私とは違い、和美は弁護士を目指していたので司法試験の勉強があった。しかし和美は勉強したそうなのに、私がいるときはあまりしようとしなかった。  私は和美と付き合いだしてから、荻窪にあった和美の部屋でほと

【小説】昭和、渋谷で、恋をしたり 1-5

目次をみる ▶︎1-4へもどる  ▶︎1-6へすすむ ▼ 悪いことをしてなくても「すいません」 …

【小説】昭和、渋谷で、恋をしたり 1-6

目次をみる ▶︎1-5へもどる  ▶︎1-7へすすむ ▼ あんな風に笑うんだ プラネタリウムがあ…

【小説】昭和、渋谷で、恋をしたり 1-7

目次をみる ▶︎1-6へもどる  ▶︎1-8へすすむ ▼ 慣れた手つき それから他の従業員に佐藤…

【小説】昭和、渋谷で、恋をしたり 1-8.0

目次をみる ▶︎1-7へもどる  ▶︎1-8.1へすすむ ▼ CD聴かせてやるよ 梅雨入りした6月の…

【小説】昭和、渋谷で、恋をしたり 1-8.1

目次をみる ▶︎1-8.0へもどる  ▶︎1-9へすすむ ▼ 天の川を渡ったら1983年(昭和58年)6…

【小説】昭和、渋谷で、恋をしたり 1-9

目次をみる ▶︎1-8.1へもどる  ▶︎1-10へすすむ #また乾杯しよう  こうして宇田川町の交…

【小説】昭和、渋谷で、恋をしたり 1-10

目次をみる 1-9へもどる  1-11へすすむ ▼ 死ぬ前にやりたいこと 夏奈恵の部屋は、国立駅前から伸びるいちょう並木を15分ほど歩いたところにあった。  アパートの薄い扉を開けると玄関のすぐ右にキッチンがあり、3歩進んだ右には一体型のトイレと風呂場らしき扉が見え、その奥、ガラスの引き戸の向こうに六畳ほどの和室が見えた。  私の住んでいる寮に比べたら贅沢な暮らしに見えた。そのことを言うと「場所が場所でしょ。これくらい離れないと、今の家賃でこの間取りは無理なのよ」と夏奈恵は