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【HYPP CAFE】広島県観光連盟(HIT)と一緒に熱狂コンテンツ造成を!

装いも新たに5月に広島市内での開催に続き、6月末に尾道市内で2回目の開催がありました”HYPP CAFE”。広島県観光連盟(HIT)が、観光立県としてさらに際立たせるための取り組みで、2回とも参加させていただきまして筆者からの感想とこれからの課題、そして、未来や想いについてお伝えしたいと思います。


昨年とがらりと変わったHYPP CAFE

-昨年までのHYPP CAFE

昨年開催された4回のうち(昨年度は、Meet Up Cafe)都合で後半2回分の福山会場と尾道会場に参加。どちらも、20~30名ほど集まり、県内でもまだお会いしたことがない方々とも交流できました。どちらかというとセミナー形式で、観光事業での著名な方のお話をお聞きすることがメインでした。これはこれで、なかなか興味深い話が聞けてとても学びになりました。

昨年のMeet up Cafe

ただし、何の話してたっけ??とぼんやりとは覚えているけれども、そこからヒントを得て新たに何か取り組んだかというとそうでもなく、同じ広島県で観光産業に携わっている中で熱量がもうちょっとあればなと思うことはありました。せっかく講師の方々からいただいたヒントを消化できずにいる自分がただただもどかしく感じます。

-今年のHYPPは熱狂を広島に誕生させる

昨年度のMeetUpCafeの盛り上がりが欠けていた理由なのかはわかりませんが、熱狂!!というキーワードが今年のHYPP Cafeの案内で出てきまして、これはちょっと面白くなるんじゃないかと期待を膨らませてくれました。
そこで、5月某日に広島市内で開催される第一回HYPP Cafeに参上した次第です。

HYPPCAFE広島での司会

-事務局&運営は、オール広島

昨年は、首都圏と県内の訪日コンサルさんがタッグを組んで対応していただき、割と先進的な話題が中心で”なるほど”と思うことも多々あったのですが、今年の事務局は大手旅行会社の広島支店が担当。HYPPの伴走や支援を行う専門家集団は、各地域のエリアパートナーとして地域で活躍している方々から選ばれました。例えば、竹原市のエリアパートナーでは、道の駅たけはらを運営するいいね竹原の代表取締役で仁賀地区ではスペースアンソロジーという古民家を活用したコミュニティスペースも運営されている福本氏で、より地域に密着して寄り添っていただける方々を選出されているのではと意図を感じました。もちろん、竹原未来の観光ブランド戦略プランの策定に携わっていただいたフラスコ社さんもHYPP全体の運営に引き続き携わっています。

HITチーフプロデューサーの山邊さん

HYPPの壮大な今年度の目標

-目標は壮大だがノッカルしかない

HYPP Cafeでまず驚いたのが、注目度の高さで、100名以上の観光事業者が会場に所せましと集まったことです。面識がある方は数名程度で、広島市内で開催するとこれだけの方が集まるんだとまず圧倒され、まだまだ自身のネットワークの狭さに反省するばかりです。司会進行が進み、HITチーフプロデューサーから発言があった中で注目点は2点ありました。

  • 最重要ミッション リピータブルな観光

  • 県内で200以上の新しい観光コンテンツの開発

リピータブルな観光については、世界各国、日本国内どこでも、リピーターの獲得が至上命題で、2024年度通年広島県観光素材集にある旅の素にも記載されているので、半ば納得のスローガンだったんですが、2つ目の県内で200以上の観光コンテンツを新たに開発!というのは、かなり思い切った施策と、そこで会場内でどよめきと熱狂が起きたことは言うまでもありません。

2024年度観光素材集 旅の素の表紙

-200の観光コンテンツ開発は多いのか

この件、HITが公約としてコミットしたとは思っていませんが、そのくらいの意気込みで観光コンテンツを作り上げ、局地的に観光客が集まっている現在の状況を分散周遊させることに重きを置いたと理解しています。
最終的には、広島市内と宮島とちょっと尾道に集中していた訪日インバウンドを含めた観光客が広島県全体へ広がり、滞在日数を増やし各地での消費金額を増やしたいという意図を感じとりました。
そこで、200の新たな観光コンテンツが多いのか少ないのか少し考えてみました。約30年前の当時、観光産業が不毛であるといわれたインドネシアのジャカルタで日本語観光バスを初めて開発し販売開始した自分としては、販売初期は7,8コースがせいぜいだったので、正直、200はさすがに難しいだろうと思っていたのですが、広島県は14の市と9の町があり、各県内自治体で分けると一都市10足らずの新規の観光コンテンツを開発すればよく、人口の少ない竹原市であれば、5つあればがんばったほうではないかと後日思った次第です。

尾道まち歩きイベント

-始動したHYPP Cafeの尾道会場にも参加

6月末日、尾道某所で2回目のHYPP Cafeが開催されましたので、その後の熱量と熱狂度も確認しつつ参加させていただきました。
尾道はこれで2回目の訪問ですが、前回は、MeetUpCafe参加のためで、あまり町中を出歩るく機会もなく、今回初めて尾道のほんの一部をディープに紹介いただきよい機会となりました。

HYPP Cafe 尾道のスケジュールは以下の通りです。

スケジュール

尾道エリアパートナーの山根さんが、特に味のある人でその人柄もまち歩きイベントで感じることができました。やはり、盛り上がる町にはキーパーソンが必ずと言っていいほど尖がっているが度量もあります。参加人数は、50名以上はいたでしょうか。思ったより移住者と尾道市外からの参加者が多かったのが印象的です。

-エリアパートナー代表石飛さんのコンセプト

石飛さんの講演で心に留まったのが、広島市内の訪日インバウンド観光客は、大阪が起点で平和公園と宮島の観光が終わると日帰りで大阪に戻ってしまう。それをどうにかしたいという思いから、広島で自転車を使った観光ツアーを始めたというところでした。石飛さんは、既成概念をどのようにして壊すかというルールブレイカー的な役割を広島県の観光事業の先駆者として担っていて、同じく竹原市では日帰り客が多く滞在しないという概念を変え、新しい観光コンテンツ造成でルールブレイクができる前例としてとらえることができます。石飛さんのコンテンツのおかげで、外国人観光客のかなりの数が広島で足を留め滞在日数と消費金額の上昇に貢献しています。
彼のここまでの軌跡は並大抵のことではなかったのですが、新規コンテンツ開発を行うことができるプレイヤーや事業者が竹原市に存在するかなど、まずは掘り起しが必要だと感じだわけです。

HYPP Cafe広島での石飛さん

竹原DMOは何をすればよいのか

このようなHITの動きで、観光コンテンツ開発や造成は、一緒にやらなければならないことが再認識されたのですが、当然のことですが、課題は山積みでまずは処理していく必要があります。竹原市内には旅行業を主事業としている事業者が少なく、コンテンツ発掘、開発、商品化、販売のノウハウに関して熟成されていない部分も多々ありますが、まずは以下を取り組みたいと思っています。

  • 観光コンテンツの掘り起し調査と市内事業者連携

  • 新規観光コンテンツの開発と造成および伴走

  • 事業者へのマーケティング情報の提供や情報交換の場の開設

  • 商品化と販売チャネル設定、販売開始への伴走

新規観光コンテンツの開発と造成については、広島県観光連盟(HIT)さんのお力も必要で連携していきたいところです。また、マーケティング情報の提供や情報交換の場は、当機構が目指す観光まちづくりラボの開設とつながり、各事業者ごとが課題などを持ち寄り解決の場としたいと考えています。
商品化と販売チャネルは、広島県観光連盟さんの協力やOTAの選定し、マーケティングにあったプラットフォームの紹介ができればと思います。

竹原市の観光まちづくりラボのイメージ

-今後の懸念点

少し気になっていることが、広島県内の内輪での盛り上がりだけとなり、外部や顧客側からすると少し引いた感じに構え、ギャップができてしまうのではないかと思うところです。うまく外部側からの冷静でかつ有用な意見やアドバイスをいただきながら新鮮な風を取りこんでいきたいと思います。

竹原DMOも始まってまだ1年と少しとなりまりましたが、観光コンテンツ開発の取り組みについては、機会がありましたら、こちらで報告していきたいと思っております。引き続き、どうぞ、よろしくお願いいたします。

尚、次回のHYPP Cafeは、三原市で7月12日開催です!