"20代のうちにすべきこと"の罠
「若いうちに〇〇しとけ」「20代のうちにしておくべきこと」とかは、「この問題の答えは1だから1って書きなよ」と言われることに似ている。
言われたとおり解答欄にただ1と書くとき、なにか自分の身になる学びはあっただろうか。問題を解くために、自分の頭で一生懸命考えただろうか。
正しいかもわからない計算式で答えを割り出そうともがく時間のほうが、大事。それは間違っててもいいよ。
これはやっておけよ〜って言われて実際やって、よかったなって思うこともあると思う。海外旅行とか、人との関係性を築いておくとか、その経験が自分を救うことももちろんあるでしょう。
でも、やったほうがいいよ!って言う人は、自分で考えて行動に移した人たち。その考える時間自体が、「やったほうがいいこと」に含まれてると思う。
自己啓発本は読んじゃうし、先人の言うことはやっぱり正しいことが多いけど。だからといってなにかを言われたとおりやることは、思考を伴わないただの作業になってしまう。
たとえそれが正解だったとしても。自分で考えないのに人に言われたからといってやることに意味があるのかな。
もし答えが違ったとしたら?それを教えた人のせいにする?
もし言われた通りやらず、後悔する結果になったとしても。そのときやりたいことをやってれば「やらなかった後悔」は生まれない。
しておくべき系の本を否定したいわけじゃなくて、むしろ読む人によってはとてもよい道標になると思う。
ただ、何も考えないで書いてあることだけやればいいやと思う人がいないだろうかという懸念。その行動に至るまでの経緯が、実際の行動よりも大事だとおもっている。
自分で考えて答えを出した結論は、間違いなく自分の財産になる。
納得できないことはやんなくてもいいよ。ちゃんと長い目で見て、多くの要素を踏まえて考えたなら、それが自分の正解だ。
なーんて思ってるから、歩みがおっそいんだけどね。でもいいんだそれで。
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