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いつか死ぬ日は春がいい 2023/3/11〜3/15
3月11日
最近は、これ買う人少ないだろうなって思う商品をあえて買うのにはまってる。この前はセブンのホットスナックでさくさくロール買った。もし人気だったらゴメン。
3月12日
ノスタルジックなもの:ボックス席のソファにタバコの匂いが染みついた、ふっるいカラオケボックス
春はいいなあ。凌ぐだけだった冬を超えて、風のきもちよさとか芝生のやわらかさとか、忘れてたことをたくさん思い出させてくれる。
いつか死ぬ日は春がいい。夏は陽気すぎるし、秋は物悲しすぎる。冬は論外。春に死んだら、きっと新しい命たちが想いを引き継いでくれる。
3月13日
目に見えないものの価値、低く見積りすぎてはいないだろうか。人の心、時間、自分のきもち。目に見えないものは往々にして大切なものばかりなのにね。
昨日の強風だろうか、桜の蕾がついた枝が折れて落ちていた。咲き出す目前で折られる桜の物悲しさも春にはあるな。
最近もちもちしたものがやたらたべたい。いももちとおだんごをたべた。
3月14日
貸借対照表がありえない金額の不一致を叩き出していて3時間くらい奮闘した結果、ただの凡ミス(元入金の入れ忘れ)だった。
たまにこういうことがあるとさすがに自分にもウンザリしてしまう。午前3時なのにもうカラスが鳴いてる。虚しさすごい。ねる。
桜のように舞うひとひらのなごり雪が、冬の終わりを告げている。
茶とらの猫に見えた動物は、近づくと小さな子狐だった。野太い声で鳴くカラスに狙われている。
助けられなくてごめんよ、と思いながら、暖かい部屋にもどった。ごめんね。
追われるより追うほうが性に合う。時間を追っかけて、人を追いかけるほうがなんだか自由だ。
3月15日
昼過ぎに起きた日は、二日酔いの朝に似てるな。よく寝た、楽しかったな、のよいきもちと、午前をむだにしたな、体調わるいな、のよくないきもちが混ざり合うかんじ。
左目にかかった寝癖を普段の分け目どおり右側に流して、日差しが降り注ぐ窓の奥を見る。光をいっぱいにたたえた世界はちょっとまぶしくて、ソファのひだまりでそっと背中をまるめた。
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