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【わたしとTAKEFU vol.5】お客様が作る商品


お客様が作る商品

vol.5 Staff S


今回、TAKEFUのデザイナーであるSさんにお話を伺いました。

独自の世界観をお持ちのSさん、普段とは違った真面目なお話をしていくうちに、「なんちゃって♪」と笑顔で照れ隠しをする裏側にみえる、Sさんのモノづくりや商品へのまっすぐな想いが見えてきました。

S「元々はアートの学校で、本の装丁やポスターのデザインなど学んでいました。卒業後、グラフィックデザイナーになる予定がなぜかCMの制作会社に就職しました。面接を受けたら面白そうだったので、そこでプランナーというCMのネタを考えて絵コンテを作るアシスタントをやっていました。でも昔から、洋服は大好きでした。」

―どんなファッションが好きでしたか?

S「若い時は古着が大好きでした。23歳のとき洋服の専門学校に入り直して26歳でアパレルデビューです。そこからはずっとアパレルのデザイナーをやっています。」


―好きなことが仕事になったわけですね。1度きりの人生、好きなことをして往生出来たら、それ以上の幸せはないかもしれません(笑)。

―グラフィックデザインからアパレルデザインの変化はどういったものだったのでしょうか?

S「平面から立体になったことです。アパレル業界は、大きく分けるとコレクションブランドと企業ブランドに分かれています。私は、ブランドに合わせて商品を開発していく企業の商業デザイナーとして働き始めました。」


―洋服が好きなSさんのこだわりを教えてください。

S「若い時は、可愛いなあと思って触ったら買ってしまうという感じで、何でもかんでも買っていました。小物や靴も合わせて、クローゼットや靴棚もパンパンで、バックも積みあがっていました。着ていない洋服もあり、買ったことも覚えていないものもありました。でも今はかなり処分しました。」

―それはどういったきっかけだったのですか?

S「7,8年前ぐらいにノームコアというシンプルでおしゃれな着こなしをするトレンドがあって、モノトーンカラーでシンプルで長く着るコンセプトに惹かれて、自分の気分に合うなと思いました。所謂、ミニマムで丁寧な生活に憧れを持ちました。それまで持っていた洋服は知り合いや妹にあげたり、洋服を寄付団体へ送ったり、段ボール何箱送ったか覚えていません(笑)。」

―私も年齢と共に、良い物を長く使って、物を少なく生活していきたいという思考に変化しました。結局、良い物は長く使えるので多少値段が張っても、将来的に考えると高くないんですよね。そこからどういった変化がありましたか?


S「世の中の変化もありどんどんカジュアル化が進み、自分の選ぶものが変わりました。体型や雰囲気に合うものを選ぶようになり、大体決まったものを買うようになりました。どうしてもいいなというものは昔の癖で買ってしまうこともありますが、すぐ買わずに時間をかけて考えて買うようになりました。縫製や生地などがしっかりしていて、作り手の魂が入っているものは多少お値段が張っても、気に入ったら買っています。」


―TAKEFUに出会ったきっかけを教えてください。

S「TAKEFUを紹介しているブログを読んで知りました。ミニマムな生活を意識するようになったタイミングでした。私は皮膚疾患がなく、どんな繊維も関係なく着ることができるのですが、天然繊維や縫製にこだわった商品は着心地が気持ちいいなと思い、そこからTAKEFUを購入するようになりました。

最初に買った商品は、ボディタオルのベビーソフト。触ったときに衝撃を受けました。アパレルで何年も仕事をしてきましたが、触ったことのない肌触りでした。とにかくなめらかで、ストレスがなく、優しいふわっとした触り心地で、なんだ、この素材は!と驚きました。TAKEFUさんで企画のお仕事が出来たら幸せだろうなと思って、問い合わせたところ、入社させていただくことになりました。」

―いちデザイナーさんとして、TAKEFUの商品をどう思いますか?

S「〝お客様が作る商品〝だと思います。企画側の強すぎる意図や自己満足の主張ではなく、お客様が必要とするもの、お客様ありきの商品ですね。形もそうですが、デザインもいかに心地よくストレスなく、そして綺麗に見えるかという観点から企画するように心がけています。素材をどう活かすかを肝に銘じて作っています。」

―TAKEFUはお客様の数だけ、それぞれのTAKEFUの活用方法がありますよね。タオルハンカチをブラジャーのパットとして使っていますというお客様がいらっしゃいました。お客様の必要な部分に合わせて使えるのもTAKEFUの魅力ですよね。Sさん自身、TAKEFUを着て良くなったことはありますか?

S「自分の機嫌が良くなりました(笑)。肌に触るものが気持ち良いとその分のストレスがなくなり、メンタル的にも余裕が持てるようになったんだと思います。」


―企画製作でこだわっていること教えてください。


S「着心地と、どんな体型の方でもカバーできるような寸法感。あと縫製や縫い代の始末など。縫い代が当たって不快という方もいらっしゃるので、その辺の処理の仕方には気を付けています。あと素材がデリケートなので、形を決める時点で気を使います。100%の対応は難しいですが試行錯誤しながら作っています。また私もTAKEFUヘビーユーザーの一人なので、ある意味企画はしやすいです。無理やりトレンドを取り入れたり、自分が着ないよなあと思う服を考えなくていいので、商品づくりに真っすぐ向き合えるのでとても嬉しいです。」

―企画の段階からTAKEFUのお客様がどういったものをどのように必要としているか、まさに"お客様が作る商品"ということですね。

S「TAKEFUは素材を生かす、お客様のニーズに合わせることに重きを置いています。素材に魅力がありすぎて、商品力が凄いんです。アパレルブランドは競争も激しいし、アピールしてアピールして宣伝広告をたくさんうったり、差別化に必死です。TAKEFUの場合そういったことをする必要がないんです。それは商品力があるからです。こういった商品はなかなかないので、それにも驚きました。一回着てしまうと、これ無くしては生きていけないぐらいの商品です。この様なブランドは滅多にないので大切にしていかないといけないと思います。」


―他のアパレルとの違いはありますか?

S「そうですね、トレンドにあまり重きを置かず、空気のような、食事のようなところでしょうか。必要不可欠な、そういった存在の商品だと思います。」


―SさんおすすめのTAKEFU製品を教えてください。

S「竹100%の製品ですね、それで感動したので。おやすみソックス、アームカバー、タオル、清布ガーゼショール、無縫製インナー。これらの製品はヘビーユーザーです。あとはスパッツや・・・全部ですね。(笑)」


―では特に今おすすめの製品は?

S「ベリーウォーマーパンツです。フィット感が抜群できつすぎず、ゆるすぎず、体に沿う感じ。無縫製です。ホールガーメントと言って、ニット商品を輪っか状に編みます。立体的に作れるニットの編み機で編んでいます。鼠径部の部分も縫い代がないのでノンストレス。お腹もすっぽりカバーしてくれます。スパッツの上からでも、ショーツの上からでも履けます。特に冷え症の方は1年中使えます。冷房対策にもいいですね。」


―無縫製って具体的にどういいのでしょうか?

S「縫い代がストレスになるお客様がいらっしゃいます。縫い代って少し立っているんです。始末の仕方がロックといって、糸でかがっているものだとチクチクします。折りふせ縫い・フラットシーマというフラットの状態の縫い代始末ものもありますが、やはり少し段差があります。そういったものが気になる方でも履くことが出来ます。」

​―最後に、Sさんにとって心地よく暮らす秘訣を教えてください。

S「最近思うようになったんですが、機嫌よく過ごすために、ものを選んだり、文化的なものを見るにしても気分が楽しくなるものを、“選ばなきゃ!!”ではなく、自然とそちらを選ぶようになっていくことが心地よく暮らす秘訣かなと。」


―TAKEFUを着ることもSさんにとっては機嫌をよくする一つですね!

S「機嫌がいいと周りの人にもストレスを与えないし、自分にとっても楽。だから選ぶものも食べるものも、自然に楽しく選べるようになれることが秘訣かな~。なんちゃって。」

感覚的な部分と論理的な部分をお持ちのSさん。

今回のインタビューでも感覚的にとらえている部分と論理的にとらえてモノづくりをなさっていて、独自の世界を築きあげていて改めてSさんワールドをもっと掘り下げたくなりました。(笑)

ひとつひとつ肩の荷物を下ろしていくような生き方をなされていて意外だなと思う反面、Sさんらしくていいなと思いました。インタビューで一貫して感じたのは、モノづくりへの誠意こもった真っすぐな想いでした。

Sさんの色々な経験があったからこそできることだと感じました。私もいちTAKEFUユーザーとして、これからの新商品を楽しみに待っています。

インタビュアー・たまねぎ

1993年生まれ。ナファ生活研究所直営店 Shop of TAKEFU "eau" 勤務。座右の銘は、「死にはしない」。趣味は舞台鑑賞、かき氷屋巡り。好奇心が旺盛。TAKEFUのお気に入りアイテムは、スパッツ(10分丈)、ソフトフィットはらまき。




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