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本とチャリと音楽と ~チャリ旅 3日目~

3日目が始まりました。昨晩は魔の箱根山登りで絶命しかけながら宿に着き、疲れ果てて芦ノ湖や箱根山を全然堪能できませんでした。きっと星が綺麗だっただろうなぁ(星を見ることすら忘れてた)。

夜はダメだったけど、何としてでも早朝の芦ノ湖を堪能したかったので、早起き(と言っても6:30)して、コインランドリー行きながら芦ノ湖を見て来ました。

早朝の芦ノ湖

山の上にこんな海みたいな湖があるのは不思議ですよね。芦ノ湖はカルデラ湖なので、火山活動の末に陥落した箇所に水が溜まってできたものですが、こんな山の上なのにどこから水が供給されているのか不思議です。さらに標高の高いところから流れて来ているのか、雨で絶えず満たされているのか、その辺り詳しくはいので、想像になりますが。

芦ノ湖を堪能し、セブンイレブンが近くにあったので(めっちゃありがたい)、朝ご飯を食べ、8:20頃に三島駅(静岡!)に向けて出発。

昨日あれだけ登ったので、あとは降りるだけ、と思っていたのですが、出発した途端にいきなり登り。まあすぐ下りになるだろうと高を括っていたのですが、どれだけ曲がり角を曲がっても、下り坂が来ず、一旦心が折れて休憩。「箱根峠」という看板が見えたので、もう少しのはず、と思いながらギアを軽くして、登り始めました。そうするとそのすぐ後に峠がやってきて、いよいよ、やっと楽しみにしていた下りゾーンが来ました。看板には「ここから15km急な下り坂」と書いてあり、「15kmも?!ヒャッホー!」と心躍りました。

そこから箱根山の景色を堪能しながら、ひたすらに下り、すぐに三島駅に着きました。高所恐怖症なので、ガードレールの先が崖の道を走っているときは、震えながら下りました。

芦ノ湖 → 三島

三島駅はJR東海の管轄らしく、ここからついに東海地方か、、!と気合が入りながら、スタバでちょっと休憩しました。

今日のゴールは静岡駅だったのですが、三島駅から静岡駅までは65km強あるので、いきなり目指すのはしんどいし勿体無いなぁ、と思い、中間の富士市あたりで何か寄れるところがあるか調べました。そうすると、ちょうど「田子の浦港 漁協食堂」と「湯らぎの里」というものが見つかりました。前者は生しらすが食べられる漁協の食堂で、後者はスーパー銭湯です。とりあえず、今の僕にぴったりの二つを見つけたので、まず「田子の浦港 漁協食堂」に向けて11:00頃に出発しました。

炎天下の中、22kmの距離を、昨日の疲労を残しながら漕ぐのは中々きつかったですが、「昨日の山登りに比べれば」と思うと、頑張れました。ちょうど空腹がマックスの状態で、12:20に食堂に到着。

田子の浦港 漁協食堂
内装
海を見れる食堂
ハーフ丼

そこまで待ち時間も長くなく、食券を買って、4~5分でいただきます。僕は、生しらすが好きなので、生しらすと釜揚げしらすのハーフ丼をいただきました。生しらすって江ノ島の独壇場かと思っていたのですが、富士市でも食べられるのですね。まあ、しらすが取れる港だったらどこでも食べられるのか。食べてみて、やっぱり生しらすは絶品でしたね。釜揚げしらすにはないえぐみが程よく、それでいてご飯にも合うっていう、最高の食材ですね。

生しらす丼をペロリと平らげて、ちょっと海を見てぼーっとした後に、湯らぎの里へ向かいました。食堂からは2kmほどだったのですぐに着きました。いわゆる大都市にあるようなスーパー銭湯よりは、一回り規模が小さめでしたが、外気浴エリアが見たことないほど広く設けられており、みなさん気持ちよく寝ていました。

お風呂から上がったあとは、午後のライドに向けて、疲労を回復しないといけないと思い(昨日も疲労困憊すぎて逆に眠れず寝不足状態でした)、畳のエリアで1時間半ほど睡眠。めちゃくちゃ幸せでしたね。

そういえば、「田子の浦」という単語で以下の歌を久しぶりに思い出しました。

田子の浦にうちいでて見れば白妙の 富士の高嶺に雪はふりつつ

山部赤人の歌ですね。山部赤人は田子の浦から富士山見て、雪降ってんなぁ、と思ったのだなぁ、ということを僕もしみじみ感じられて、時代が違えど同じ場所でそのように感じる情緒に、尊敬の念を抱きました。

三島 → 富士市

富士市を堪能し切ったところで、いよいよ静岡駅へ出発(16:30)。39kmのライド(今の所1ライドで最長)になるので、気合位を入れてスタートしました。特段大きなアップダウンもなく、大きい道をひたすらまっすぐ行くだけだったのですごく順調に進んでいきました。漕ぎながら感じてたことですが、サイクリングを順調に進めるために必要な要素は4つだなと思いました。

  1. 水分補給を絶えず行うこと

  2. 十分なエネルギーを体内に蓄えておくこと

  3. 体の疲労が少ないこと

  4. 道が平地であること(これはどうしようもないが)

今回、「湯らぎの里」で実はカレーと餃子を食べました(しらす丼を食べたあとだったが)。また、お風呂では交代浴(水風呂と湯船に交互に入る)を念入りに行い、そのあと仮眠をとりました。以上のことから、上記の4つの条件を全て満たすことができ、39kmという長いライドでしたが、最後流石にエネルギー切れかつ疲労蓄積は否めませんでしたが、特に体調の異変なくゴールすることができました(18:40)。意外にもエネルギー切れが深刻になるケースがこの旅の中ではすごく多かったので(まだ3日ですが)、これからも強く注意しようと思いました。

静岡駅までの道のりでは、途中、ずーっと海沿いを漕ぐ時間があり、夕方×海というエモい組み合わせで、すごくセンチメンタルになりました。これこそサイクリングの醍醐味ですよね。最高。そして、静岡駅は思ったよりも栄えていて(失礼)、活気があり、また街の道の設計が格子状になっており、京都の市街地とすごく似てると感じました。宿のチェックイン締め切りが20:00だったので、空腹ではありましたが先にチェックインをしました。

泊まれる純喫茶 ヒトヤ堂

今日は「泊まれる純喫茶 ヒトヤ堂」というカフェ兼宿のような場所を選んだのですが、僕好みで、大正解でした。まず外観から伝わってくるレトロな雰囲気。これが宿と思わせる若干のミステリー感。たまらないですよね。内装はさらにレトロで、まるで小説で登場しそうな雰囲気で最高です。設備も特に文句なく(アメニティは諸々有料でしたが)、それで1泊3,800円でしたので、大当たりですね。今も、ヒトヤ堂のラウンジで、カタカタこの日記を書いています。

今読んでる「お前の罪を自白しろ / 真保裕一」という本もそろそろ終わりそうだし、読み終わったら感想でも書こうかなぁ。チャリ旅してると意外と本を読む時間がないことに気がつきました。もっとゆっくりのんびり旅するように心がけよう。

今日はおしまい。また明日です。

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