トヨタの片付け
私が前職で、新人教育やOJT指導を行っていたときによく言っていたことは、
「所作1つ1つで周囲から人となりを判断されているということを忘れないで。」ということです。
例えば、机が汚いとき、この人に重要な書類を託して大丈夫だろうかと思う。
反対に、些細ですが提出物に誤字脱字・ミスがない(訂正印が押されている)こと、字が丁寧であること、角を揃えてファイル等にキレイに保管していること、
ホチキスの止め方一つ、書類の渡し方一つ、仕事をするときの姿勢…そうしたことで、「この人はしっかりした人だ」という印象を与えることができるのです。
これらのことは、ぶっちゃけ「どうでもいい些細なこと」です。
でも、私たちはそんな「どうでもいい些細なこと」で印象を決めている(決められている)ということは知っておくべきです。
自分が「周囲からどう見られているか」、過度に気にする必要はないですが、少なくとも慣習や常識を気にする日本では一考すべきことだと思います。
きっと会社も同じく、こうした些細なことで判断されているのだと思います。
さて、冒頭に紹介した「トヨタの片付け」ですが、
トヨタでは探している資料が5秒以内に出てこなければ相手にされないそうです。
小さなことですが、資料を探す時間は、年で積み上げると数日分の業務時間に匹敵するとか。
トヨタでは「仕事とは片付けである」が合言葉になっているそうです。
確かに、仕事とは何かの課題を1つずつ片付けていくことに他なりませんよね。
ということは、乱雑な状態は、自分で課題をつくり余計な仕事をつくっていることになります。
そもそも、ゴミが落ちていたり、残っていたり、乱雑さをそのまましている教育者は、
そうしたことが「自分のマイナスの印象をつくる(そしてそれは本人の仕事にマイナスに影響する)」ということを子どもたちに教えることはできません。
スキーを滑れない人が、スキーを指導できないように、できないことは他人に教えられませんよね。
あらためて、「背中で教えられる/背中で周囲に影響を与えられる」
そんな仕事の仕方を全員で目指していきたいものです。
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