サイコパスと脳のゆらぎの類似性

最近、友人の勧めで、脳に関する本を読んでました。

これは、薬学部?かなんかの教授が高校生に向けて、脳についての集中講義をして、それを本にしたものです。すごい読みやすくて、さらっと読めてしまうんですが、本当にびっくりと納得の連続です。


そのなかで、脳の揺らぎというテーマの話がありました。


たとえば、ダーツをしたことはあるでしょうか?自分はへたくそです。全然思ったところに飛んでくれません。しかし、プロは違います。動画などでもみていても、面白いぐらいに思ったところに投げ込んでいますよね。


ただ、どれだけ練習をして極めたところで、100%同じように投げるのは不可能ですよね?そのときの感情は、体調ですこしのブレが起きてしまいます。で、その感情と体調すら同じにしたとて、ミスが起こることは防げません。それは脳のゆらぎのためみたいなんです。


機械のように決まりきった信号が脳内で起こるのではなく、変則的な動きをすることで、ランダム性が生まれるみたいなことが書いてました。それが脳の揺らぎです。


一見すると、この脳のゆらぎは不必要ですよね。ダーツのプロなら、絶対に狙ったところに投げられるようになりたいですし、ゴルファーならパットは絶対に入れたいかと思います。しかし、きちんと意味があるみたいです。


アリの例がわかりやすいんですが、

アリは餌を見つけるとその餌を巣に運び込むときに、フェロモンを出します。ほかのアリはそのフェロモンを辿って、餌をどんどん運んで行列ができていきます。

しかし、そのなかでも、フェロモンを辿らずに、ふらふらーっとさぼっているアリがいたりするんです。このさぼっているアリは一見怠け者なんですが、時々、ショートカットをみつけたりするんです。すると、ほかのアリたちもその怠け者アリが見つけた近い方の道を選ぶようになり、近道が見つけられるという仕組みになってるみたいなんです。


つまり、はじめの行列は決して最短ルートではない時、怠け者のおかげで結果的により近いルートを見つけられるのです。この最適化と似たようなことが脳の揺らぎによって起きているらしい。


これを読んだときに、ふと思ったのが、いわゆるサイコパスと呼ばれる人たちって、この脳の揺らぎや、働かないアリと本質的に似てるなあと思いました。


ちなみにサイコパスとは一般的に、犯罪者予備軍的に扱われることが多く、良心があんまりなかったり、自己中だったりするような人たちのことです。実際、刑務所で心理テストをすると、犯罪者はサイコパスの確立がすごく高いみたい。


この人たちも一見すると、社会の害悪みたいに映るかもしれません。しかし、脳の揺らぎと同じでこの人たちのおかげで、社会の変革や、技術的な刷新とか、効率化がうまれているんじゃないかな?と感じました。


実際、経営者、弁護士、医者などの社会的ステータスの高い人たちもサイコパスの確率が高いみたいなんです。自分が尊敬するというか、社会に影響を与える人間って、サイコパスっぽい人が多い気がするんです。


「憎まれっ子世に憚る」の根拠がここにあるんではないのか


なので、一定割合のサイコパスの人たちも必要性があるんかなーとふと思いました。だからなんやねんって話ですよねw



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