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18年たって伝わることもある|ものづくりに生きる若者へのメッセージ

4年前に顔本に書いた投稿が「思い出」機能でプッシュされてきました。志のリマインダとして役立つような負担になるような・・・。以下、その際の投稿です。

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先日実家へ帰り、おもむろに本棚から取り出した色彩学の教科書。パラパラめくっていたら、授業を担当されたS先生から受講生へのメッセージが挟まっていました。

プリントの余白に日付がメモされていて、かれこれ18年前のこととわかります。色彩学の授業を終えるにあたり、これからさらに学んでいく学生たちに、色彩とは何か、デザインとは何か、生きるとは何かを伝えるメッセージ。

当時の自分は「ふ~ん、そうなのかな」という程度にしか多分受け取れなかっただろうし、ゆえに憶えてもいなかったわけだけれども、いま読み返すと何とも味わい深いメッセージであることがシミジミ伝わってきます。そうだよなぁ、そこが大切だよなぁ、と。

学生へ向けた大事なメッセージ。その意味がその時すぐ伝わらなくても、何年も後に伝わることもあるということ。その「待つこと」の大切さを身をもって知ったとともに、メッセージがとてもポジティブな語りかけであることにも深く感銘を受けました。

「待たないメッセージ」は「○○しないと××になって困るゾ!」という地獄絵的な表現になります。目先の損得に振り回される心性を利用するために。でも、大学は時間的にも空間的にも彼方にある価値を想像し行動できる人材を育てる場所であったはず。

自分自身、S先生のようにポジティブなメッセージを発することができているか?と自問すると恥ずかしくなります。いま伝わらないことに安住せずに、いま伝わらないことを受け入れること。そして、いま伝わらないなりの仕掛けを施すこと。

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色彩学の学習と提出など、ごくろうさま。
これからの生活に
まず、健康・安全。明るくさわやかで、
美しさへ強くあこがれる自分づくりを。
そして、意欲づけを。盛り込みすぎずに、
時間の使い方を上手に。能率よく。
創造的な造形活動の成果・出来ばえに喜びをもつ。
用具類の使いこなし・慣れ、向上。
よい友人との語らい、励まし合いを。

プロのデザイナーになる情報・技能・センスを。
情報処理・活用の能力。
読書・ノート・文書作成と保存。
整理の内容・方法の工夫。
色彩の学習から、デザインの機能・条件などの
考え方の組み立て、構想力の向上を。

もっといろいろ知ろう。
幼児が言葉を覚えるような意欲と向上を。
決める前の必要な迷い、確かな比べ、よりよく選ぶ。
工夫された配色と考えた人。
人の様々と色や模様の美しさ。
陽ざし・照明と色。

色に人あり、人に色あり。
大空の色、風景、花、虫や魚も、衣食住と色。
見える、感じる、味わう、つくりだす。
見せる、感じさせる、味わわせる。
伝える、飾る、活用を図る色。楽しい造形。

生きている自分、周囲への感謝、自分を守る。
育て、伸ばし、高める。
一人々々が、それぞれに、自分を大切に。

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