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ロイヤルホスト駒沢店

驚愕の高校生クルー

 ディッシュウオッシャーのトレーナーは男子高校生。この高校生のスキルが凄まじいのです。GWの繁忙期のピークタイムを誰の力も借りずに一人でやってのけるのです。ディッシュウオッシャーは、食器を洗うだけではないのです。一番大きな役割は、キッチンに新しい食器を補充することなんです。しかも、キッチンから「◯◯サプライ」と請求されてはいけないのです。無くなりそうな食器を予測して自分で補充。その時に在庫の状況を確認、そして洗う優先順位を決定して実行なんです。
 とても観察力と判断力の必要なポジションなんです。加えて、ホールのステーションに置かれているバスボックス(テーブルから下げて来た食器を一時的に置くボックス)も新しいボックスとチェンジしなければなりません。ホールステーションにも食器を補充しますが、コーヒーカップやナイフフォークなど常に動きの激しいアイテムのチェックが欠かせません。
 私は、指の皮が3重程度剥けました。全ての指です。高温かつ業務用洗剤は皮膚に容赦なくダメージを与えます。洗う量もとても多いですから、生身に堪えます。しかしこの経験が後々活きることになるのです。

ホールヘルパー

 ディッシュウオッシャーをマスターすると次のポジションのトレーニングが始まります。「ホールヘルパー」と言います。簡単に言いますと、オーダーと料理提供とレジをしないウエイター、ウエイトレスのことです。
 一番大切な仕事は、テーブルのバッシング(下げ膳)セッティング(ランチョンマットを敷いて、ナイフ、フォーク、ティースプーンをセット)なんです。お客様がお帰りになったら素早くバッシングして次のお客様を早くご案内する為に行うのです。優秀なホールヘルパーを抱えているお店はとてもスムーズにオペレーションすることが出来ます。そして、お客様の満足度も高くなります。私は今でもディッシュウオッシャーとホールヘルパーが出来ます。どんなお店に行っても出来ます。ロイヤルでの経験が生きています。

皿持ち

 そして、ウエイターの道へ進みます。最初に特訓するのは、皿持ちなんです。当時のロイヤルホストはハンドサービスを行っていました。トレーなどを使わずに手だけで料理や飲み物を提供するのです。ディナープレートという大きなお皿を片手に3枚水平に持たなければなりません。水平でないと、料理が落ちたり、ソースが溢れたりします。お冷は片手に4個持ちます。指を広げて立てるようにします。最も難しいのが、コーヒーカップ&ソーサー持ちです。片手で3セット持ちます。ディナープレートと同様に水平に保つ必要があります。そうしませんと、コーヒーが溢れてしまいます。トレーニングではコーヒーカップにお水を入れて練習します。その場で皿持ちが出来るようになったら、今度は皿を持って歩く練習をします。地味な練習ですが、出来るようにならないとウエイターにはなれません。この皿持ち、今でもとても役に立っています。家のダイニングテーブル上の食器を片付ける時に皿持を行っています。
 次回はウエイターで経験した様々なことについて触れます

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