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[note28]前期の終わりに向けて、振り返り②探究学習(ゼミ)

振り返り第2弾は中学生を対象としたゼミナール授業について。勤務校では中学2、3年生には45分×2コマのゼミナール授業が設定されています。生徒は設定されたゼミの中から第1~第5希望まで選択し、希望者が多ければ抽選で所属するゼミが決まります。第1希望のゼミに入れることもあれば、第5希望になる生徒もいます。さて、「今年は何人第1希望の生徒がいるかなあ・・・?」というのは少しだけ気になりますが、それより大事なことは

1年が終わって、このゼミで良かったなあと思えること

これに尽きます。ゼミの希望調査にあたり、担当者はゼミのプロモーションをする訳ですが、いい意味で期待を裏切る1年にしたいなと思っています。
自分の担当するのは「社会課題探究ゼミ」。教材は教育と探求社が提供するクエストエデュケーションの中の「Social Change」というプログラムを利用しています。最終的には同社主催のクエストカップ(全国大会)を目指して6チームを組んで「困っている人を笑顔にするプロジェクト」に取り組んでいきます。今年で3年目になりますが、昨年の反省を踏まえながらゼミをアップデートしています。昨年の反省は以下の通り。

  • チームで探究するための「場」レベルがまだまだ不十分。チームメンバーが同じ方向を向いている必要があるわけですが、フリーライダーとまではいかなくても、誰か(特にリーダーになった生徒)にお任せになってしまうケースが散見されました。本来、意識の上では全員がリーダーであり、かつフォロワーでなければなりません。

  • 個人探求が重要。最終的にはチームでのプロジェクトですが、それ以前に個人でテーマに対して探究する時間を確保しないと、チーム内の情報ギャップが生まれ、それが取り組みに対する温度差に繋がっていく気がします

  • 「困っている」とは何か?「笑顔にする」とは何か?についての考察をもう少し深めないと表面的な取り組みになってしまう。自分ごとにするためには、こうした本質的な問いに自分なりの考えを持たせる必要があると感じています。

2022年の取り組み(前期)

  • 自己紹介を兼ねたアイスブレイク(マトリクスを使って自分の特徴を書きながら自己紹介。自分を改めて知るいい機会になったりします)

  • ストーリークリエイト(誰もが知っているお話をチームでアレンジして全く別のストーリーに仕立てます。今回は定番の桃太郎)

  • Small Project①「一番楽しい学校を作るアイディア」(「毎日通っている学校が、こんな風に変化したら誰もが楽しいんじゃないかな」という想像を膨らませ、チームで提案します。まさに当事者として考える経験です)

  • Small Project②「新商品コンテスト」(自分達が日常的に使っている商品やサービスに一工夫して、新しいものを作り出すプロジェクトです。既存のものからアイディアを創出する体験をしてもらいました。これはチームではなく、個人プロジェクトで行いました)

生徒の作品集の一部

新商品コンテストではCanvaというツールを使いました。中学2、3年生ですが慣れるとあっと言う間に使いこなして、教えていないことまでスライドに取り入れていました。生徒の対応力はスゴイです!

こんな感じで本題のSocial Changeに入る前に色々なアクティビティを通して発想したり、人の作品を見たり、場を作ることの大切さを感じてもらったり…今年は過去2年よりは土壌作りに力を入れたかなと思っています。
さて、夏休みの課題はSocial Changeに向けた取材です。「街を歩きながら、色々な発見をしてきてください」と生徒達に声を掛けて、前期のゼミを終えました。後期も楽しみながら、メリハリをつけて学んでいきたいです。

夏の課題


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