はぁちゅうさんの放送から格差の現実を考える
先日のはぁちゅうさんの放送はかなり共感しました。
それは、ノンフィクション作家で「クローズアップ現代+」でコメンテーターを務める石井 光太さんが書かれた著書「格差と分断の社会地図 16歳からの〈日本のリアル〉」に衝撃を受けたみたいです。
私もフィリピンで実際に格差の中で貧困にあえぐ人に会って話を聞いたりしたので、この問題にはすごく関心があって皆さんにもっと知って欲しいなぁといつも思っていました。
そこで今日ははぁちゅうさんの話をもとに
*中高一貫に進学校で著者が生徒に質問!
どんな子供たちの集団でしょうか?
*3つの角度からみると見えてくる問題の本質
*想像できないは理解し合えない。両社の言い分から考える
という視点で見ていきながら
本質は本気で向き合い勉強しないと見えてこない、意見が無いのは不勉強
ということを自分自身にも言い聞かせるつもりで書いていきます。
是非お読みください。
*中高一貫に進学校で著者が生徒に質問!
どんな子供たちの集団でしょうか?
この本の著者である石井 光太さんは、学校で講演されることも多いそうです。
そして比較的恵まれた環境でいそうな中高一貫に進学校で生徒に質問した時のことを紹介します。
質問
説明されているのはどんな子供たちの集団でしょうか?
その子供の属性を想像してみて下さい
説明1
子供の多くは10代半ばです。彼らが話す言葉の語彙は2000字程度で、幼稚園の子どもが読む絵本ぐらいの難易度だと言えます。
説明2
彼らの多くはお箸はあまり上手に使えないで、時どき手で食事をする子もいます。
食べているものはパンやチョコとコーラが多いです。
説明3
おでんを見せると「見た事あるけど食べ方が分からない」と答える子が多くて手をつけなかったです。
3つの説明を聞いた生徒の多くは
子供はきっと「外国人」だと回答したそうです
つじつまが合いそうですね。
でも答えは「少年院受刑者」でした。
*3つの角度からみると見えてくる問題の本質
確かに少年院の受刑者だと、きっと色々問題を抱えていそうですが、なぜこんなことになるのか想像がつかない生徒ばかりでした。
そこで石井さんが3つの角度から説明をしてくれました。
言葉・教育
語彙は幼少時の親子の会話から学ぶことが大きいです。
私の子供もそうですが、特に母親の話す言葉をベースに語彙力をつけていきます。
しかし、親の生活が荒れていて子供とろくに話さないで、しかもいつも怒鳴ってばかりの家庭で育つと論理的な話し方を身に着けることができません。
「スゲー」とか「やばい」みたいな言葉で集約して話すので、自分の気持ちや状況を正確に伝えることが出来ずに、相手から理解されない場面が増えて行きます。
食べもの
彼らの親は子供のために料理を作らないことが多いのです。
子供をほったらかしで出かけて、食べ物はレトルトか少額のお金で「なんか買って食べとけ」といわれます。
子供がお金を手にしてコンビニやスーパーで買うのは、甘い菓子パンやジュースばかりで、栄養も偏ります。
そして、ここでも食事の時の会話を経験出来ません。
食事というより「餌」のような不完全な栄養補給です。
家族団らん
そもそも家族で一緒に食べないから箸すら使えないのです。おでんは家族で鍋を囲んで食べるものですから、小分けされず鍋で出てくると戸惑うのです。
「好きなおかずを取りつつ、栄養のバランスを考えて自分のお皿に何品かを載せていく」こんな普通の体験をしてこない子供が実際にいるのです。
*想像できないは理解し合えない。両社の言い分から考える
まさに水と油のような違いをバックグランドに持つ、受刑者と学生ですが、今のままではお互いに分かり合うって難しいと思います。
両社の言い分を想像してみると
受刑者
親も学校も何もしてくれない!
悪いこととは思わない
生きていくには仕方ないことだ!
と自分を正当化します。気持ちわかります。
学生(エリート)
確かに生い立ちは気の毒だが、
公的支援を求めることも出来たはず。
結局、本人が努力を怠っている。
うーん、これも間違っているとはいえなさそうです。
自己責任、、、言い返せないです、、、
これではいつまでも平行線
ですね。
想像出来ない相手のことを理解するのは無理です。
格差が分断を生み、分断が嫌悪へ変わるのです。
受刑者は不幸な境遇を、エリートは分からないから上から目線で言ってばかりだと腹をたてるでしょうし、
エリートは「いつも競争で勝つことを期待され、勝たないと評価されなかった」経験から、イージーゴーイングな行動の受刑者を軽蔑するでしょう。
でも、お互いに色々知らないといけないと思います。
私は幸運にもフィリピンでも格差・貧困の現場を間近でみることが出来ました。。
貧困層がなぜ貧困を抜け出せないか?とか
NGOが何を大切にサポートしているか?
を現場を通じて肌で感じて考える機会があったのです。
答えは簡単に見つかるものではないけれど
本質は本気で向き合い勉強しないと見えてこないと思います。
何かを聞かれて意見が無いのは不勉強な証拠。そこから前には進めません。
相手の置かれた立場を考えるって意識するだけでも違う未来につながると思います。
お勧め 本
「格差と分断の社会地図 16歳からの〈日本のリアル〉」
今回紹介した本です。
様々な格差を事例を挙げて紹介してくれています。
所得、職業、男女、国籍、世代、、、、
お互いに理解する姿勢を考えるきっかけになると思います。この本を読んだ後、信頼できるNGOを通じて現場を見る体験が出来ればいいのになぁと思いました。
フィリピンの情報サイトを立ち上げました。
幅広く情報発信しています。ご覧くださいませ
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