温暖化がもたらす病原体の進化?体温の盾突破の恐れ
最近は地球温暖化の脅威がニュースでも伝えられていますよね。
カリフォルニアで何か所も起きている大規模山火事は怖かったです。又、オーストラリアでコアラなどが焼けだされた映像はショッキングでした。
そして日本でも最近は「100年に1度」といわれる大雨や台風の被害も続いています。
これらは、温暖化の影響といわれています。
でも気候変動は他にも恐ろしい脅威を生み出す可能性があります。
それは、コロナで翻弄されている世界に、新たな感染症が生まれてしまう危険をはらんでいるのです。
そこで今日は
*人間とウィルスの戦いのメカニズム
*耐熱性を持つ病原体が現れるシナリオ
*蚊を媒体とする主な感染症
*まだある温暖化の脅威
という順番でみていきながら、その危険性を考えて、
環境変化で思わぬリスクが増加する
暑さでイラつき理性を失うことも
という危険性の認知に結び付けていきたいと思います。
*人間とウィルスの戦いのメカニズム
人類がウイルスの脅威に怯えた時期は何度もありました。
中世のヨーロッパを大混乱に陥らせたペスト。
そして、スペイン風邪や新型インフルエンザは感染力が強く死亡率も高い病気で多くの方が亡くなりました。
でも、人類が滅亡しないのは「免疫」という武器を持ってウイルスと戦っているからです。
病気になると熱が出ますよね。苦しくて熱なんて早く下がってと思うのですが、実はこの発熱がポイントなんです。
自然界で生息するウィルスは体温より低い環境に生息していることが多く、その温度で活発に活動しています。
一方マクロファージなど免疫細胞は、体温が高いと活発に活動が出来るメカニズムです。
そこで病原菌が体に入ってくると発熱して、ウイルスの活動を押さえながら、免疫が活躍する状況で体が健康に戻ろうと働いていきます。
ちなみに体温が40度を超えると熱けいれんが起きたり、42度を超えると臓器不全で体に害がでるので40度を超えたら脳は熱を下げる指示を体に発するそうです。
こうやって37度から40度の温度で優位に感染対策を体はやってきていたのです。
これが人の「体温の盾」と呼ばれる大きな身を守る武器なのです。
*耐熱性を持つ病原体が現れるシナリオ
今、地球温暖化で1880年から2012年で0.85度世界規模で気温が上昇したと言われています。
そしてその傾向はいまも続いていて更に気温上昇するかもしれないのです。
コロナもそうですが、ウィルスは変異を繰り返しながら環境に適していく働きを持っています。
そこで、ホラー映画より怖いシナリオが
1.地球規模で気温上昇を続ける
2.微生物やウィルスが高温環境に対応していく
3.熱をだしても弱まらないウィルスに感染する
4.免疫が効きにくい感染症が世界へ拡散する
となって、コロナが収まっても新たな強敵が現れることを示唆しています。
*蚊を媒体とする主な感染症
又、人間を苦しめる病気は「蚊」を媒体にして広がるケースもとても多いのです。
蚊を媒体にしている病気の例は
ウエストナイル熱
チクングニア熱
ジカウイルス感染症
デング熱
マラリア
黄熱
があります。
今温暖化で蚊が生息できる地域が世界規模で広がっています。それだけ広域で蚊による病気のリスクが上がるということです。
蚊は15℃以下の気温になると活動が鈍くなるので、今までは冬になると病原体を運んでいた蚊が死んで一旦収まっていたのが、温暖化が進むとその期間が短くなってしまいます。
年中、病気との戦いに神経をすり減らすことになってしまうのです。
*まだある温暖化の脅威
今回の資料は、英インペリアルカレッジと米コロンビア大学の研究資料をもとに話したのですが、そこには他にも温暖化の危険性が記述されていました。
1つ目は、熱中症です。
これはもちろん気温上昇がダイレクトに体に作用するリスクですね。
2つ目が、様々な人の行動変化です。
交通事故・溺死・暴力も増加すると言われています。
論文で温暖化の影響で異常に暑い日に上記のリスクが高まると述べています。
確かに暑いフィリピンでは、ちょっとした距離でも歩く事を嫌がって三輪乗り合いオートバイで移動する人が多いですね。需要に応じて世界的に交通量が増えれば、それだけ事故も起きやすくなります。
暑くなると泳ぎたくなる人も増えるでしょうし、温暖化でゲリラ豪雨が増えたら、あっという間に河川が氾濫することも考えられます。
そして暑いと、不快でイライラして細かいことを考えることが嫌になって感情のまま行動することが増えれば、人間関係でもトラブルが増えそうですね。
これらは、今の時点では正確なデータや因果関係は証明というレベルではないものの、「未来を想像してリスクを考える」という視点ではありかもしれません。
ともかく、ウィルスや蚊のよる感染症のリスクは現実のものとなりそうな匂いがすると思います。
環境変化で思わぬリスクが増加する。
暑さでイラつき理性を失うこともある。
環境問題を考えるとき、この2つを忘れないようにしたいと思いました。
フィリピンの情報サイトを立ち上げました。
幅広く情報発信しています。ご覧くださいませ
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