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ファミマが「フードペアリング」

昔から食べ合わせってありますよね。

この暑さで欲しくなるスイカは、てんぷら、ウナギ、ビールなどとは相性が悪いと言われています。

実際に体を冷やすスイカと体の活動を促すてんぷら、ウナギ、ビールは相反する働きなので同時に取ると胃腸に負担がかかるそうです。

一方で、ワインを飲むと美味しいチーズが食べたくなり、実際に食べるとお互い単品で食べるより味わいが深くなります。

でも全てのワインに全てのチーズが合う訳ではなくて

*原産地を合わせる
(産地が同じだと相性が良いことが多い)
*ワインとチーズの格を合わせる
(高級ワインには高級チーズを)
*味の重さを合わせる
(フルボディのワインには味の濃いチーズを)

などこちらも取り合わせに気をつけないと思うように美味しく感じません。

こんな食べる時の食べ合わせにファミマが踏み込んでfきました。

きっかけは、主力商品のひとつになるアイスコーヒーとアイスカフェラテを6月7日にリニュアルしたことです。
それに合わせて2品にあうスィーツも開発をしたのです。

それを支えたのが青汁で有名なキューサイです。

キューサイが味分析、フードペアリングの狙いは何か?

ファミマが主力商品だけの改良に留まらなかった理由を

*「ファミマカフェ」の主力商品 リニュアルを有効にアピール
*青汁のキューサイが提供する「味分析サービス」をマーケに活用
*企業の活用事例が拡大 商品開発やマーケに活用

とみていきながら、景気低迷のなかで

フードペアリングの提案で、商品の買い上げ点数が上がり、客単価向上を狙う

ことで売上を伸ばしていく戦略を知っていきたいいと思います。

*「ファミマカフェ」の主力商品 リニュアルを有効にアピール

ファミリーマートのリニュアルした主力商品であるアイスコーヒーとアイスカフェラテの特徴は、ブラジル産の豆の割合を増やしコーヒーの「コク」を前面に押し出したことです

そして今回注目したいのが、コーヒーやカフェラテの味に合わせたパンや焼き菓子を発売し味覚調査を基にした

「フードペアリング」

を訴求したことです。

よく、オフィス勤務の人がファミリーマートからコーヒー片手に出てくるのを目にしますが、そこにぱパンや焼き菓子を合わせて購入するように狙いました。

「それぞれの商品の味を分析して数値化することで、商品の特徴を説明しやすくなるだけでなく、他社商品と差別化もしやすいといった狙いがある」

とファミリーマートの品本部FF・スイーツ部 カフェ・スチーマーグループの松田香織氏は明かしました。

実際に
パンや焼き菓子との併売率が109%に伸長した
そうです。

*青汁のキューサイが提供する「味分析サービス」をマーケに活用

ファミマが分析に利用したのが、2003年に発足したキューサイ分析研究所の味分析サービスです。

青汁の原料であるケールの残留農薬検査などを行う研究所がグループ内にあり、外部からの調査も請け負っているところに目をつけました。

商品の味分析サービスをスタートし、蓄積したデータを生かして味のマリアージュサービスを19年に追加したのです。
マリアージュとは結婚を意味していて、まさに2つ同時に購入してしまうようなマッチングを探す研究ですね。
キューサイ分析研究所の味分析には、人間の舌と同じメカニズムの味覚センサーが付いた味認識装置を使用しているそうです。

さまざまな商品の味を

8つの味覚に分けて数値化する

のです。

8つの味覚とは、

口に食べ物を入れた瞬間に感じる5つの「先味」

「酸味」「塩味」「旨味」「苦味雑味」「渋味刺激」

飲み込んだ後に口の中に残り続ける3つの「後味」

「旨味コク」「苦味」「渋味」

です。

「甘味」を調べたい場合は、別の装置を使用して対応するそうです。

分析結果はリポートにして企業に提出しています。

表やレーダーチャート(以下のサンプルでは5角形)を作成して視覚的に分かりやすくするだけではなく、データの読み解き方を端的にまとめてコメントで回答する、という流れです。

企業に送るリポートのサンプル。レーダーチャートの基準(0)は商品によって異なり、既存品との商品差を表すこともあれば、単純な物質量を表すこともある(写真提供:キューサイ分析研究所)
日経新聞より引用

*企業の活用事例が拡大 商品開発やマーケに活用

企業が味分析やフードペアリングを活用する目的は主に3つあるとみられています。

*1つ目は商品開発
数値化して、次の商品の目的や課題を明確にします

*2つ目は販売促進
商品の強みを生かしたマーケティング策を生み出します

*3つ目は品質管理
味のばらつきなどを確認するという使い方です。

1つ目の商品開発は

自社商品の味わいを数値化して、競合する商品を網羅したマトリクスを作成して比較することで、ぽっかりと空いたブルーオーシャン(未開拓市場)を狙うといった戦略をとることも可能になります。

2つ目の販売促進は

商品の味の特徴を把握して差別化することで、消費者からすると特徴が把握しやすくなり、商品選びに迷いがなくなることです。
自然と目的買いをしやすい環境が生まれることを目指します。

3つ目の品質管理は

クレームが出た商品を正規品と比較して、味のばらつきなどを確認するといった使い方も可能だからです。
バラツキの原因から、原因を追究しやすくなると思います。

今回、ファミマは販売促進に活用したと言えます。

フードペアリングの提案で、商品の買い上げ点数が上がり、客単価向上を狙う

ワインとチーズの関係のように単品だけでは味わえないマッチングを提案する事で、顧客の満足度を高めながら単価アップの売上増を狙うのは、今時のWin-Win戦略ですよね。

顧客の満足と企業の売上が合致しない市場は淘汰されていくだけに、この夏のファミマの熱い戦いをアイスコーヒーを飲んで冷ややかに見ていきたいです。

日経新聞より引用

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