男の子とは、ちぐはぐを直していく過程

おおよそ東京都内で最も若い年齢層の人々が集まる街、渋谷。
こんな街で年がら年中お仕事に勤しんでいる私のような人々にとっては、人間観察、まぁ捗る。とりあえず喫煙所などで陶酔するかの如く煙草を吸いながら、街をぐずぐず眺める。そんなところから一日が始まる。

ああ恐らく男子高校生ぐらいなのかなぁ。昔はそういえば、あんな格好だったよなぁなんて、追憶しながら、悟りを開く。

10代ぐらいの男子の私服、ってちぐはぐだ。

お前どういうセンスだよって突っ込みたくなる英文だらけのTシャツとか、全身バッチバチに決めた足元のスニーカーソックスだったり、健康的日焼け野球部的ショートヘア+なんかゆるいオーバーTシャツとか。謎色&今必要?というカーディガンとか。

振り返ってみる。僕も確かにちぐはぐだった。たぶんその原因は明確に言える。経済面と、流行感度、の問題。
例えば、上下フルセットそろえる、インナーそろえる、靴下、靴、その他いろいろ揃える。そんな完璧な一張羅、1セットしかもっていなかった。どこかに、これはもしかして使えるんではないの?というものを強引にトータルコーディネートに混ぜていた。大体そういうものは、安物だったりタンスの肥やしになっている服、だったりする。あとは細かいところで手を抜いてしまう、前述のスニーカーソックス、これが主な戦犯なのだが、探してみればほかにもきっとあるはず。

あとは流行感度、30代の今となってみれば、わざわざ追う必要はなくて、それより一つの形式をバチっと着こなす方が楽に思えるのだが、10代のころは確かに流行以外の選択肢が見いだせなかった。だからトータルコーディネートの中に無理矢理流行のアイテムを一点入れる、などしていた。今で言うと、パツパツのジャージパンツか。トータルの中に強引に一点入れたファストファッションブランドのアイテムが無駄に光るパターンもある。

なんとなく20代、30代になってくると収入が安定し、買いたいものを一通り買って、フルセットの幅が広がる。そこから、機能性とかオフィス向けとかに収斂していき、結果使う金の額が収まっていく。

そう考えると、男の子って本当に、年を取るごとにちぐはぐが収まっていく過程である。と思う。でも10代がちぐはぐだからと言って、見た目通りイカレたヤンキーみたいな感じではない。
ああ、色々試しながらやっているのね。と温かい目で見ておく。
そんなんより20代前半のパッと見オシャレハイブランド系のイケメン"風"男子の方が精神的にはよっぽどタチが悪いのでみんな気を付けた方が良いよ‼

とマジレスして本日もお仕事。

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