見出し画像

自伝”光の啓示”「第3章 問題発生!ナレンダー氏の新居さがし」

こんにちは、現在は世界初の新技法「ホログラムズコラージュ」のパイオニアとして活動しているTakayuki Hibinoと申します。

定期購読マガジン「光の啓示」では、1989年の夏、私がアート活動を始めたきっかけになった光の啓示から現在に至るまでの経験や出来事を記憶にある限り綴っていく実話です。

世界情勢が急激に変化していく中で、16歳からキビシイ世の中をサバイバルしてきた私の経験が少しでもあなたにお役に立てれば幸いです。

第3章  アーティストビザ取得。のつづき 問題発生!

インドの美術留学生ナレンダー・レディの
アーティストビザは、奇跡的に取得できた。

しかし、ひと安心もつかのま、
それからが大変だった。

龍王が言っていた「苦難」は、
アーティストビザの取得ではなかったようだ・・・・。

まず初めの問題は、
いまナレンダーが住んでいる下宿を
出なければならないことだ。

下宿は大学側の紹介で留学生のみが入れる。
そして卒業すればみんな帰国して出ていくからだ。

ナレンダーも卒業すれば、
新たに住む場所を探さなければならなかった。

しかし、これがなかなか見つからない。
不動産屋をいくつかまわったが、
入管でも留学生が卒業し帰国せずアーティストビザを
トライすることが、前例がなかったように。

不動産屋にしても、
外国人のアーティストが入居した前例がないからだ。

しかし、前例がないことを実行するのが
アーティストの真髄(しんずい)。

これまたアート論を不動産屋に説明して、
とにかくナレンダーが住む場所を探すように、
お願いして回った。
後は、入居場所が見つかる連絡を待つのみ。

次は、毎月の生活費以外の費用、
つまり作品の制作費などの活動費をどう作るかである。
スポンサーはアーティストビザを取得するときにK氏の
会社がなっているので、ビザがある1年間の最低限の
生活は保障されている。

しかし、本来アーティストは自由で身勝手な人種。
制作と発表している時以外は、取材に行く、
人と会うなど、とにかく動く。
しかも、国内外とグローバルに行動するので、たちが悪い。
そのための費用も考えて補てんしなければならない。

その方法としては
まずは、作品を販売して調達することだ。


ナレンダーはアーティストビザ取得している。
ということは、
日本国が認めたプロのアーティストということになる。
それをセールストークに盛り込んでいけば、
作品販売もしやすいだろう。
それぐらいこのアーティストビザの効力は、
すごい。

ともかく一年間、ナレンダーのアート活動を、
充実させなければならない。

画像1

個展の開催やグループ展の参加、
ワークショップなど、アート活動を積極的におこない、
彼の経験を積んでもらうこともが、
来年の更新に関わってくる。

来年、アーティストビザの更新ができれば、
母国へ帰った時、
アート活動がとんでもないくらい
飛躍すると予想できるからだ。

常に、次のことを念頭に入れて今を行動する。
これは私の考えではあるが、先を読んで行動する。
今日より明日は少しでも良くなっていなければダメだからだ。

そのためには、いまこの瞬間
ベストをつくさなければならない。
とにかく、ナレンダーが充実した日常がおくれて、
いい作品ができる環境を整えなければ意味がない。

今日の、食事ができるのかできないのかを
心配していてはいい作品ができないのだ。

アーティストにとって生活の心配がない、
制作費の心配がないことは、
作品制作に集中できる。
いい作品ができる条件でもある。

それを私が一番わかっているからだ。
私もアート活動を続けるために、
必要なものが4つある。

それは、アトリエ(制作場所)・素材・ツールそして言葉だ。
この4つは必ず欠かさない。
これさえあれば、大丈夫だと思えるのだ。

最低限の大丈夫だというものを、まず知ること、
言い換えれば、生き残るための最低限、
必要なものといってもいい。

これは、私の場合であって、
職種によっても違うので、
あなたの場合はなにが最低限に必要なのかを
知っておくことも必要だ。

とにかく、ナレンダーにとって最低限に必要な環境を
整える。
今は、それに集中して取り組むことだ。

問題には、必ず最善の答えがある。
答えを間違えたら、
最善の答えが出るまでやればいい。


つづく

ここから先は

0字
このマガジンを購読すると、光の啓示を毎週お届けします。月に2ほん以上読むなら、購読のほうがお得です。

光の啓示

¥500 / 月 初月無料

1989年の夏、私がアート活動を始めたきっかけになったある出来事から現在に至るまでの経験や出来事を記憶にある限り綴っていきます。

よろしければサポートお願いします。いただいたサポートはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます!