光の啓示「第2章 これじゃない!」
こんにちは、現在は世界初の新技法「ホログラムズコラージュ」のパイオニアとして活動しているTakayuki Hibinoと申します。
定期購読マガジン「光の啓示」では、1989年の夏、私がアート活動を始めたきっかけになった光の啓示から現在に至るまでの経験や出来事を記憶にある限り綴っていく実話です。
第2章 ドリームキラーのつづき これじゃない!
バリ島から帰国して1年6カ月たった。
龍を描くことを続けるために、世界中を旅するために貯めた資金もほとんど使い果たしていた。
それと引き換えに、エアーブラシもずいぶんこなせるようになってきた。
その日は、赤い龍を描くためにイラストレーションボードに向かっていた。
昨日からの続きで鱗を一枚いちまい描いていた時、
ふと、”龍のうろこはこれではないのでは?”と疑問がわいた。
なぜだかわからないが、そう思ったのです。
そしてそれ以降、龍を描いても”なんか違う”が続いてしまい、龍を描くことを少し休憩することにした。
スランプ?
創作にもそんなものがあるのかよくわからないが、
龍が描けないならしょうがない、
理想の龍の描く気がおこるまで、
少しの間は人物とか他のモチーフを描くことにしり、
立体(オブジェ)に挑戦することにした。
この1年6カ月、何の疑いもなくいろんな龍を描いてきた。
しかし、何か違う。
どうしてこうなったのか、自分でも訳がわからない。
それ以降、何をしていても、「何かが違う。」が頭から離れる日はなかった。
龍は存在している。
しかし、普通では見ることができない。
だとすると、姿は透明なのか?
擬態しているのか?
鏡のように周りを反射しているのか?
光のように明るすぎて見えないのか?
とにかくノイローゼになりそうなくらい、
毎日そのことばかり考えていた。
龍を描かなくなってから、
ちょうど3カ月ぐらいたったある日のことだった。
夢の中に、金色と銀色の超巨大な二体の龍が現れた。
その夢の中で私自身はその双龍をながめている。
超巨大な双龍は私の目の前を縦横無尽に動き回っていた。
よく見ると、その超巨大な二体の龍は金色と銀色に全体が光り輝いているだけでなく、虹色にも変化して輝いていた。
そして私の前に来ると、超巨大な双龍はそれぞれの顔を私の目の前まで近づけた。
あまりのリアルさに夢ということさえ忘れるくらいだった。
す、凄い!これが龍だ。
その瞬間、飛び起きて現実の世界に引き戻された。
しかし、夢に現れた超巨大な双龍はしっかりと脳裏に刻まれていた。
それにしても凄かった。
それしか言いようのないほどの双龍だった。
金色と銀色に全体が光り輝いていて、
虹色にも変化して輝いていて、
これが本物の龍としたら、どう表現すればいいのだろうか?
金色、銀色だけなら描くことはできるけど、
虹色に変化するのは、
CGアニメぐらいしか表現する方法はないのではないなか?
絵の具の他に、そんな素材があるのか?
よし、探してみるか。
思ったことはそく、行動が私の信条であります。
その日から、双龍を表現するための素材探しの旅が始まったのでした。
つづく
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