鍼灸・マッサージの効果を感じる瞬間:身体が教えてくれる4つの変化
普段、患者さんに施術を行っていると、「施術の効果が出ているな」と感じたり、「この患者さんには鍼灸やマッサージがぴったりだな」と思える瞬間があります。
言い換えると、目に見えてわかる反応がいくつかあるんです。
今回は、施術中に患者さんから見られると嬉しい反応と、その理由についてお話ししようと思います。
それでは、本題に入る前に、まずは簡単に自己紹介をさせてくださいね。
京都市内で癒しマッサージ鍼灸院を運営。
では、本題へ進みましょう。
①呼吸が深くなる
施術中に呼吸が深くなるのは、体がリラックスしている証拠です。
これは、体の「休息モード」を担当する自律神経の副交感神経が働いているからなんです。
この神経が活発になると、心臓の鼓動がゆっくりになり、血管が広がって血の巡りが良くなります。
血流については、別の記事で詳しく解説しています。
さらに、深い呼吸をすることで、お腹の中にある横隔膜がよく動くようになります。
その結果、消化がスムーズになったり内臓の働きが良くなったりします。
だから、施術中に呼吸が深くなるのは、体が良い方向に向かっているサインなんですよ。
②顔色が良くなる
血流が良くなると、血液が肌の表面までしっかり流れて、顔に健康的な赤みが出てきます。
さらに、顔色が良くなるということは、体全体の新陳代謝が活発になっていることを意味します。
施術を受ける前は表情に元気がなく、不安そうにされていたかたが施術が終わった頃には別人のように顔色が良くなられることも少なくありません。
この表現は大袈裟ではないですよ。
その様な変化を見られることは、施術者の立場として、とても嬉しいです。
③スッと背筋が伸びて目線が前を向いている
普段、肩や背中がこり固まっていると、どうしても前かがみになりやすく、目線も下を向きがちです。
しかし、施術によって筋肉がリラックスし関節の動きがスムーズになることで、自然と背筋が伸び、目線も前を向くようになります。
さらに、呼吸がしやすくなります。
姿勢が悪いと、胸やお腹が圧迫されて呼吸が浅くなりがちですが、姿勢が整うと肺がしっかり広がり、深い呼吸ができるようになります。
これらの改善が起こることで、自律神経の一部である副交感神経の働きが活発になります。
副交感神経が優位になると、次のような良い変化が期待できます。
睡眠が深くなる
肩こり、腰痛、頭痛が和らぐ
イライラや気分の落ち込みが安定する
鍼灸やマッサージがどのように自律神経に影響を与えるのかについては、以下の記事をご覧ください。
➃喉の働きが良くなり、声に力強さが出る
まず、鍼灸やマッサージによって筋肉の緊張がほぐれると、首や肩周りの筋肉がリラックスします。
これにより、声帯を支える筋肉が解放され、声帯の動きがスムーズになります。
具体的には、声を出すために重要な筋肉である咽頭筋(のどの筋肉)や横隔膜(呼吸を助ける筋肉)がリラックスすることで、声帯の緊張が軽減され、声がより力強く出やすくなります。
さらに、施術によって自律神経が整うと、副交感神経が活発になります。
これが心身の緊張を解消します。
心がリラックスすると、ストレスホルモン(例えばコルチゾール)のレベルが低下し、声を出す際の緊張感も軽減されます。
さいごに:鍼灸・マッサージの素晴らしさを体感してください
以上、鍼灸・マッサージを受けている最中に体に起こる良い変化について、まとめました。
普段、無意識に施術を受けている方も、ご自身の身体の変化に注目してみてください。
今回紹介した変化のどれか1つでも実感できると思います。
施術中に良い変化を感じることで、抱えている症状も軽減しやすくなるでしょう。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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