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2020年10月の記事一覧
24時間耐えきれますか!?
「クソーッ! 航空支援はまだか、イリヤ!」
CIA特別捜査官であるライアンはままならない状況に苛立ちながら叫ぶ。港湾区に広がる倉庫街、その1ブロックがとあるテロリストによって占拠されたという報告を受けてからまだ四十五分だ。
『大丈夫よ、ライアン。アルファチームが急行しているわ。到着次第、ヘリからの火力支援をすぐ──』
「グウーッ!!」
ライアンは突如腹を抑え、苦しみ出す! 無理もないこ
今日からエスコバル!
その木が植わっていたのは、どうってことない空き地の一角だった。
僕は不動産会社の一社員。長野県熊沢市。一地方都市の建物と建物の間、細い私道を通った先の、だだっ広い空き地。
不動産の常識として、通りに面してない土地というのは、大概価値がないものとして扱われる。地方都市の郊外ともなると、不動産の所有者が誰かわからないなんてことはザラで、それが建物まで及ぶと解体できない廃墟の出来上がりだ。この土地は
六人の孔明、一人は熊猫。
その日、蜀の丞相・諸葛亮孔明は、自分の寝所に見慣れぬ女が腰掛けていることに気づいた。
「誰ですか、あなたは」
孔明はその場に立ち止まり、冷静に言った。もう十数年より前になったが、女を使った連環刑なる企みによって一人の暴君が死ぬことになったことを、彼はよく覚えていた。不用意に近づくのは危険だ。
「わたしは、あなたね」
女は妙にキンキンする甲高い声でそう言った。仙人か妖怪の類であろうか。
エタり小説よろず請負! 短編仕立人 勅使河原まゆり『異世界転生ファンタジー編』
「さあ、勇者ケイよ! 魔王を倒し、この世に平和をもたらすのだ!」
王から下賜された言葉に、俺はなんだか誇らしい気持ちになった。トラックに撥ねられてよくわからない異世界に送り込まれたと知った時はどうしたものかと思ったが、世の中捨てる神あれば拾う神ありだ。
「伝令ーッ! 火急の伝令にございます!」
王宮の間に、泥と汗にまみれた兵士が飛び込んできたのは、その次の瞬間だった。王は訝しげにその兵士を見た