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【詩】ぎょうにんべん

だめだこんなの
読めたもんじゃない
そう言って
隣の席の教師が
投げてきたのは
暗号のような
文字で書かれた
作文だった
よく読めば
母ひとり子ひとりの生活が
切々と綴られていた
お母さんは
ひとりで働いて
自分を育ててくれた
仕事が休みの日は
バドミントンの練習に
付き合ってくれる
はやくお母さんに
楽をさせてやりたい
僕という漢字は
ぎょうにんべんだった

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