おくりバント社長 高山洋平

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おくりバント社長 高山洋平

日本の経営者 PR/広告/MV/クリエイティブ全般/プロ営業/プロ飲み師/ 内緒だよ/お仕事・取材・営業のご依頼はDMかお便りください。※ヤリモクの方はお断り致します。

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【完全保存版】週3二郎に通う108kgの巨漢が約20kgのダイエットに成功するまでの全て

「とにかく痩せろ」という切実な想いが大量のアマニ油に込められていた 「とてもあなたを心配しています。何かあってからでは遅いですし家族が不幸になります(中略)仕事は順調のようですが“好事魔が多し”です。痩せましょう!」 これは2020年3月、母から届いた手紙の一文を抜粋したものだ。当時の私の体重は108kg、血圧は上160。紛れもなく不摂生デブである。これまで母には「この体型が営業に効くんだよ」など根拠なき持論を展開しお茶を濁してきた。だがここにきて、母の悲痛とも言える「痩

    • あの一食

      今日は固定観念の恐ろしさについて綴ってみたい。 ある友人と一食を共にするまで、僕はハイレベルな中野のランチ通だと思っていた。あの時までは。 中野はランチ激戦区だ。ローズガーデンの生姜焼き、陸蒸気の焼き魚、バラそば屋のつけ麺、スミスの冥王星カレーなど実力派の個人店から 松屋、日高屋、大戸屋、ロイヤルホストなど安定のチェーン店まで網羅されている地域である。 中野に限った事ではないが、街のランチ通になる為には、まずは膨大な店舗を虱潰しに訪問する事から始めなければならない。

      • 卒業式の約束

        「俺たちは何があっても年に一回、同窓会をやろう。」と俺が言った。 大学の卒業式の日、いつもツルんでいた3人でした約束だ。 同窓会の日取は、ゴールデンウィーク明けの最初の金曜日に開催という事が通例となっている。 最初の数年はあの頃に戻ったようで楽しかったけど、今は心からそうとは思えない。 俺たちも、もう32歳になった。 戸部は高校教師で、甲子園も狙える野球部の監督として充実した生活を送っている。今年は部員がプロ野球のドラフトにかかるかもしれないという話だ。 貴文は今を

        • ウイスキーボトル

          はじめて出会った酒の銘柄を僕ははっきり覚えている。 それは25年前の春。まだ僕が10歳だった頃、みんなが外に出れなかった時期があった。 毎晩飲み歩き、家で晩酌をすることがなかった父も、この2ヶ月間だけは例外で、毎晩家で酒を飲んでいた。 多分深夜の1時ごろだったと思う、急に目が覚めてトイレに行くと、リビングで父が一人、酒を飲んでいた。 僕に気付いた父は「こっちにおいで。」と僕を呼んだ。僕が近付くと、父は空になった丸く黒いボトルを大切そうに抱きかかえた。まるで、鶏が今産み落

        【完全保存版】週3二郎に通う108kgの巨漢が約20kgのダイエットに成功するまでの全て

          父の水曜日

          父の水曜日 私にとっての水曜日は特別な日。 だって物心ついた時から、家族の行事は決まって水曜日だったから。 入学式や卒業式の人生の節目の行事も水曜日の時だけは来てくれた。 誕生日もクリスマスも、前倒しになろうと後ろ倒れになろうと全部水曜日。それは我家のルールだった。 だから私は幼いとき父の仕事は水曜が休みだと思っていた。 水曜の朝になると遊んでもらえるもんだと思って父に駆け寄ると、父はきちんと身支度をして家を出る。 どうやら水曜日も仕事はあるようだった。 不思議に思って

          ルノアールのアイスコーヒー

          男は、抹茶ミルクを頼んだ。 女は、俺を頼んだ。 だから俺はここにいる。俺は水出しアイスコーヒー。 「別れよっか。」 俺の冷たさが二人の人生に影響を及ぼしてしまったのだろうか。 「来週、荷物を取りに来て。」 「全部捨てて構わない。」 ほぼ手付かずの抹茶ミルクが半分になった俺を哀れな表情で見下ろしている。 「あなたはモノを大切にしないのに、今日に限って抹茶ミルクを大切に飲んでる。」 「だってすぐ飲みきったら、終わっちゃうから。」 「そもそも甘いもの好きじゃないでしょ

          ルノアールのアイスコーヒー