しゅんかしゅうとう
きせつは夏。夏の朝。さっき起きたばかりというのに,おひさまはずいぶんと高く、まばゆい光がまどぎわにおかれたアサガオのはちにあたっています。
耳をすませば,せみの声。「ミーン,ミーン。」「ジジジジジ。」いろんななき声が聞こえてきます。
「あら,おきてたの。」
おかあさんが入ってきました。
「うん。今日は,せみの声がすごいよ。」
「そうね・・。替えのパジャマをもってきたから,あとできがえといてね。」
「うん。あのさあ・・。」
「なに?」
「せみってさあ,土のなかに・・。」
「あ,