ホンダと日産の協業について

ホンダ側の発表はこちらです

私は本田宗一郎氏が好きなので、あまりこの提携がいいものだとは思えません。

協業の内容を見ると、共同研究だけでなく、車両の相互補完ということも書いてあります。つまり、OEMで生産するということもありうるわけです。例えばホンダが作った車が日産ブランドで売られることもあるということ。

かなり思い切った内容です。ちょっと驚き。

ホンダが技術研究を、非常に重要視する会社であることは、技術開発が、本田技術研究所という別法人になっていることからもわかります。本田宗一郎氏の考えですよ。これはホンダという会社を特徴付けるものです。ホンダをホンダたらしめている(と私は思ってます)。

かつて本田宗一郎氏は、四輪への進出が(国の政策のせいで)危ぶまれたとき、「同業他社に頼るのではなく、社員を頼るんだ」ということを話しています。肉声が残ってます。

今回、同業他社に頼っているんですよね、これ。本田技術研究所の人々はどう思っているんでしょうか?私は冷めた目で見ているんじゃないかと思ったりします(推測です)。私がホンダの社員だったら、「こっちの技術を日産にタダで献上するつもりなのか?」と思うでしょうね。

ホンダという会社はその成り立ちからして、同業他社と提携することには、なじまない会社だと思っています。独立して、単独でやっていくのがホンダらしさだと勝手に思うんですね。

例えばポルシェがどこかの会社と提携って聞いたらどう思います?何か違和感がありますよね。

ホンダの最近の動きを見ていると、ホンダらしさを捨てつつあるのではないか、普通の自動車会社になっていくのではないかと心配でなりません。他者との提携などに躊躇していない感じがします。

私は、ホンダらしさを捨てる=本田宗一郎氏の考えを捨てることだと思ってまして、これってホンダの存在理由がなくなってしまうということだと解釈しています。

日産については、私はまったく興味がないです(笑)。創業者の鮎川義介さんはたいした人物だと思いますが、今の日産という会社は特段、何も感じないというか、いい会社というイメージがありません。昔の日産労組のイメージが残っているのかもしれません。ハコスカはかっこよかったですけどね。

そんなわけで、ホンダがホンダらしさをこんなことで保っていけるのか、大いに疑問だ、という話でした。

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