円安は日本経済にとってプラスです
円安とか円高が経済に与える影響というのは、感情論でもなんでもなく、単なる数学の問題です。
例えば円安になれば、困る人と喜ぶ人がいます。両方あります。となると全体としてどうなんだ、ということになります。
こういう場合には、いろんな影響を数学的に計算して、結論を出すわけです。算数です。
大手のマスコミなどは、円安が問題だ、と叫んでいます(笑)。円安になって輸入する物の値段が上がって大変だ、という報道ばっかりです。さて、円安は本当に問題なのでしょうか?
日本全体にとってどうか、なんです。輸入物価にばかり焦点を当てるのは正しくないことは明白です。
さて、数学的に計算してどうか。まず日本の内閣府が計算しています。こちらです。
なんだか難しそうですが、16枚目(ページで言うと14ページ)にあります。「2-3-1 為替レートの減価」のところ。
為替が日本のGDPに与える影響です。10%円安になれば、GDPは増えることを示しています。名目で3年目には0.63%増えます。
ユニクロの柳井さんは、こんなこと言ってるんですが、どういう理屈なのでしょうか?柳井さんに恨みはないですよ。
これって、日本だけに当てはまるんでしょうか?
ちょっと古い本(?)の一部ですが、OECDの経済モデル(式のこと)の紹介があります。ここです。PDFの2枚目。
Interlink modelという名前の式ですね。これで計算すると、すべての国で自国通貨安(日本なら円安)はその国にとってプラスなんですね。はっきり書いてあります。
日本の2年目でだいたい実質1%プラスになってます。先の内閣府のものでは、0.43%になってました。どういう算式でやってもプラスはプラス。
円安は日本経済にとってプラス。これは私の個人の考え方ではなくて、内閣府、OECDが出している結論です。
もちろん、モデルがどの程度の当てはまり具合(確率)なのかはわかりませんが、断じていることからして、そこそこ当てはまるのだろうと思います。
ですから円安で喜んでいればいいのに、問題だ!と声高に叫んだり、為替介入したりする意味がよくわかりません。
何か、円安がGDPに悪影響を与えるという経済モデル(算式)があるのでしょうか?
こういう経済モデルは統計学的に導き出されるものなので、好き嫌いの話もないし、政治的な話でもないです。
天下の日経新聞がやたらと円安を批判するのも、私は理解ができません。なので、日経新聞のマクロ経済に関する記事は読まなくなりました。単なる政府批判をしているだけのように見えるからです。
ちょっと長くなったので、今日はこれでおしまい。
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