コンサルタントの切っ先
おはようございます!
経営コンサルタントの仕事は
罪な部分を含んでいる
という話を久しぶりにしました。
40年も前、
私がこの仕事についた時は、
たくさんの批判をいただきました。
実業の経験のないものが、
他人にアドバイスできるわけがない。
商売は信用がベースで、
ファクト&ロジックでさばけるものではない。
22歳の若者が、
60歳くらいの社長に助言するなど
ありえない、など。
こうした批判には、
生意気にも、何とも思いませんでした。
ただ、努力しますので、
見守っていてくださいと思っていました。
しかし、
他人が汗水たらして頑張っている仕事を、
良いだの悪いだの批評して
何が楽しいのだ?
ジャーナリストが、第4の権力として、
国の権力者を批判するのはわかる。
君は、何の権利があって、
他人にそのようなことをするのか?
という批判は、こたえました。
今でも、心の中に棘として
引っ掛かりを感じています。
当時、ハーバードビジネススクールの
ケーススタディ方式として、
沢山の企業事例を取り上げて、
学生が授業で議論をするやり方が、
一世を風靡している感がありましたので、
社会人になってそのような批判を浴びる
とは思いもよりませんでした。
その批判への答えを求めて、
小林秀雄、青山二郎、小島直記などの
評論家を研究したりもしました。
ただ、こういうことは
経営コンサルタントの世界だけに
あるものではないとも思いました。
たとえば、医学の進歩において、
動物実験は必要悪ですし、
人体に対する臨床試験も必要です。
そうした罪な部分も含んで
物事は進んでいくと思いました。
ただし、
そういうことをする資格が
自分にあるのか
という厳しい問いかけは
大切だと思いました。
経営コンサルタントには、
どうしても、罪な部分は残ります。
だから、それをする資格が自分にあるのか
という厳しい問いかけは大切だと思います。
そうした自覚がなければ、
コンサルティングの切っ先が鈍るのです。
ずいぶん古臭い考えだと思いますが、
私は今でもそう考えています。
今日もよろしくお願いします。
安島
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