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色のデザイン

色が人々に与える影響は大きく、身の周りでもたくさんの色が使われています。例えば、信号機の「赤」。「赤」は血の色でもあり、本能的に「危険」や「警戒心」を感じる色であるため、「停止」を意味する色で使われています。清潔感を与える「白」は、多くの病院やクリニックの中で使われています。また、遠くから見ても視認性が高い「青と白」、「緑と白」の組み合わせは、道路標識や高速道路の看板で使われています。

夜間でも視認性が高い「緑と白」の組み合わせ


今回は、このように色が人々に与える影響と、チラシやポスターなどを作る際におすすめの配色バランスを紹介します。



かき氷シロップはどれも同じ味!?


夏祭りの屋台の定番、かき氷。イチゴの「赤」やメロンの「緑」、レモンの「黄」など、鮮やかな色のシロップが特徴ですよね。よく見る一般的なこのかき氷シロップ、実はどれも同じ味であることをご存じでしょうか?

イチゴ、メロン、レモン、ブルーハワイの4種類のシロップの味はどれも同じで、「着色料」と「香料」の違いで視覚や嗅覚に錯覚が起こり、違う味だと認識するメカニズムになっています。

実はどれも同じ味


人が普段感じる味は「味覚」だけではなく、「視覚」や「嗅覚」も大きく影響していることが分かります。

※シロップの種類によって味が異なる場合もあります。


色が与える印象と効果


信号機の「赤」や病院の中の「白」、かき氷シロップの例のように、色の印象と効果には様々なものがあります。ここでは、色が人々に与える印象と効果について少し紹介します。


チラシやポスター、ホームページなどを作成するときにも、色が与える印象や効果を踏まえた上で配色すると、より効果的なデザインにつながります。



おすすめの配色バランス


チラシやポスターなどでは色を組み合わせて使う機会が多いと思いますが、色を使い過ぎると見づらくなったり、統一感が生まれず色の効果が薄れてしまったりします。使う色の種類はぐっと絞り、多くても「3色まで」を心がけることをおすすめします。また、3色の場合、おすすめの配色バランスは「6:3:1」です。


(例)新型コロナワクチンのお知らせ


メインカラー:サブカラー:アクセントがおすすめ!


例えば新型コロナワクチンのお知らせの場合、「清潔感」や「信頼感」を与える「青」と「白」を使用。青と白の組み合わせは視認性が高いため、全ての人に届ける重要なお知らせの際にもおすすめの配色です。


       \ここがポイント/

また、メインカラーが決まったら、サブカラーとアクセントで使う色はメインカラーとの「明度(明るさ)の差を大きくする」と見やすくなります。


ちなみに最も明度の差が大きいのは「白と黒」です。


メインカラーの明度を高く(明るく)した場合は、サブカラーとアクセントの明度は低く(暗く)すると見やすくなります。


では、明度の差をあまりつけないとどう見えるでしょうか?

(よくない例)

明度の差が小さいとかなり見づらくなります。


同じレイアウトでも、使う色が違うだけで見やすさがかなり異なることが分かります。


(見やすい色の組み合わせ例)


(見にくい色の組み合わせ例)


もし配色バランスに迷った場合は、ツートーン(2色のみ)にするのもおすすめです。この場合も明度の差を大きくするのがポイントです。

(ツートーンの例)


また、「強調のデザイン」の記事でも少し紹介しましたが、色の種類(色彩)を変えるのではなく、1種類の色の「濃淡」を変える配色もおすすめです。特にグラフなどで使うと見やすくなります。

(グラフのおすすめ配色例)

「濃淡」を変えることでも違いを表現できます。



このように色の使い方も色々ありますよね。



ぜひ参考にしてみてください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。


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