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書評『【新版】ランチェスター戦略 「弱者逆転」の法則』

オススメ度:★★★

【本書の概要】
弱者の戦略として非常に有名なランチェスター戦略について解説された本書。
筆者は日本におけるランチェスター戦略研究の第一人者らしい。
マーケティングを仕事とする人間として、ランチェスター戦略に関して最低限知っておきたいと感じ購入。
ただしランチェスター戦略を取り入れたいと考えている中小企業の経営層、または自営業者は大変参考になると思うが、自分のようにランチェスター戦略に関して広く浅く知っておきたい程度の人間にとっては情報過多の印象。(他に手軽にランチェスター戦略を学べるような書籍があるのか分かりませんが。)

【自分が付箋をつけたポイント】
・弱者の戦略:
特定市場・分野で1位を目指す差別化戦略
例えば今でこそ大手旅行会社として有名なHISは、創業当初の零細企業だった頃、当時観光地としてはマイナーだったバリ島にヒト・モノ・カネを注力し、そこで国内シェア1位を獲得したら次にタイでNo.1になる、というふうに、マイナーなところから1つずつシェア1位を獲得していった
また差別化戦略の例として、2015-2016シーズンにイングランドプレミアリーグ優勝を果たした、岡崎慎司も所属していたレスターシティFCの例がある
当時サッカー市場ではベップバルサの美しいパスサッカーが時代を席巻していた
その為どのチームもバルセロナのサッカーを目指し、フィジカルよりも足元の技術に優れたテクニカルな選手が、移籍市場では高額で買い取られた
一方でレスターはその逆をいき、岡崎をはじめとした足下の技術はそこまでではないが、とにかくフィジカルに優れた選手を安価で買い取っていった
レスターは時代と逆行するフィジカル重視のカウンターサッカーをシーズン通して遂行し、見事奇跡のプレミアリーグ優勝を果たした

・強者の戦略:
弱者の差別化を封じ、つけいる隙をなくすミート戦略
例えば、弱者が新しい商品やサービスを出したら、すかさずそれを真似た商品やサービスを出す
ミート戦略の例として、マクドナルドがとったバーガーキングに対する事例がある
アメリカで大きなシェアを占めていたバーガーキングが日本上陸する際に、マクドナルドは、バーガーキングの一番の売りである「デカ盛りバーガー」を潰す為に、「メガマック」を開発し、市場を押さえた

・業界シェア42%=安定目標値、首位独走の条件

・戦略とは捨てること、諦めることである

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