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★一本のペンと一冊の教科書と一人の先生

(7年前の今日書いたエッセイです)

今日は雨の中バイクを走らせ廿日市ホールさくらぴあへ。


戦場カメラマン渡部陽一さんが講演されるということで、飛んでいきました。


旦那さんも世界の貧困や戦争に関心があるので先に行ってて、会場満席だったためお互いバラバラの席で鑑賞。


すっごく良かった。

雨が結構強くて行くのめんどくさいな〜ってちょっと躊躇したけど、行ってよかった。


渡部陽一さん、テレビでみるまんまの恰好で、喋り方でした。


地球の写真、戦場で撮ってきた写真のスライドをバックにして、全身を使って、ゆっくり、わかりやすく、笑いも交えて、

世界で今なにが起こってるのか、何をみてきたのか、

教えていただきました。


まずね、その全身全霊でメッセージを伝えようとしてくださってる熱意、情熱がジンジン伝わってきて、それだけで涙が流れてしまいましたわ。


もうね、本当に本当に、世界のことを心配してて、世界の平和を心底願ってる。

それが、心にドストレートに伝わってきて、苦しいくらいだった。


渡部さんは繰り返し言っていた


「戦争で犠牲になるのは、いつでも、こどもです」


劣化ウラン弾で片目が奇形になったこども


血だらけになって泣き叫ぶこども


瀕死なのに、点滴しかしてもらえないぐったりしたこども


両親が仕事だから、路上で足首をロープで縛られた1歳のこども


病気になっても戦争中のために薬がなくてガリガリに痩せて死んでいったこども


その一方で


戦場でも家族と手を繋いで笑うこども


カメラに向かって無邪気な笑顔になるこども


学校に通えてうれしくてうれしくて笑ってるこども


渡部陽一さんは

戦場のこどもの哀しみと喜び両方撮って見せてくれた


質問コーナーの時

「福島で放射線被害を受けているこどもたちについてどう思われますか」

という問いに対して

「とにかく、情報をどんどん流しつづけることです。知ることがすべてはじまりだと思います」

というようなことを答えられた。


「こどもたちに世界の戦争の話をしても関心がなさそうなのですが、どのように工夫すればいいか?」

という問いに対しては

「戦場にいる同い年のこどもたちの話をしてあげてください。着ている服、好きな食べ物、教科書は何冊あるのか、どんな遊びが好きか、など、戦争と関係のないことから話してあげてください」

と答えられました。


時間なくて、質問時間は少なかったのが残念だったけど、わたしはこう聞きたかった。

「この講演を聞いたわたしたちは、世界平和のために具体的になにをしたらいいですか?」


その答えは、多分きっとこうだろう。


今日感じたこと、知ったことを、だれかに伝えてください。


だから、わたしは今こうやって文章を作っています。


「知ることが大切です」

「知らないから争いが起きる」

繰り返し渡部さんは言われていました。


それは、渡部さん自身が、アフリカに行って、銃を持った小さなこどもたちを知ったことが、戦場カメラマンになるきっかけだったから。


この現実を写真に撮って、多くの人に見せることで、少しでもこんな可哀相なこどもたちが減るかもしないと思ったから。


宗教の関係で、女は教育を受けてはいけない国で、ひとりの少女が毎日ブログに「学校へ行って勉強したい」と書き続けていたらしい。


それを見た宗教テロリストは、少女の頭を銃で撃ち抜いた。


幸運にも少女は一命を取り留め、いつかの国連会議に出席してスピーチしたらしい。


「戦争は、武器ではなく、一本のペンと一冊の教科書と一人の先生がいればやめられます」


「戦争はしてはいけません」という教育を世界中がすれば、戦争は起きない。


教育を受けられないということの重大さを少女は知った。


わたしら日本人は当たり前の学校。

だから正直実感わかないけど、これが今も世界で起きていること。


わたしは、現代の日本人の多くが抱えている根深い寂しさの原因は、世界と繋がっている実感の無さから来ているような気がしました。


世界中に同じ人間という家族がいる実感。

その実感がないから、国にも政治にも他人にも関心がない。


関心がないのは楽チンなようで、実は自分で自分を寂しくしている。


「人間はしょせん独り、わたしはしょせん独り」だと、すねて傷ついて、へこんでいる。


だけど、本当はそうじゃなくて、他国からすると日本人というだけで興味の対象だし、きっといろいろ話すこと、聞きたいこともお互いたくさんある。


自分とは違う価値観、違和と出会ってはじめて人は、自分の個性に気づく。


そして、みんな違うんだ、だけど、同じ方向に向いて考えることもできるんだと気づく。


そうすれば、得体の知れない寂しさは知らないうちに消えていく。


経済的にまだまだ豊かなようで、心はめっぽう寂しい日本。


寂しいからせめてネットでつながろうとしたり、ネットゲームに没頭して誤魔化そうとするけど、きっと本心は求めてるんだと思う。


世界と繋がりたいと。


世界に対してできることをしたいって。

そしてそれが広がるところをみたい。


渡部陽一さんはそれを実践されてる人。


さくらぴあの講演会、高齢者が多かったですわ〜


いや、高齢者が悪いと言ってるんじゃないですよ(笑)

ただ、もっと若い世代の人達にもっとたくさん聞いてほしかったなぁと思いました。


これは宣伝不足ですね(笑)

わたしもたまたま西広島タイムスに目を通したから知っただけなので。


こういうの大事ですね〜求めてる人に情報が届くこと。


なんでもそうですが、やっぱいいものは広げていきたいですよね◎


せっかくラジオの番組持たせてもらってるから、そういう情報をどんどんお伝えしていけたらな〜と思いました。

もちろん昨日のラジオでもお知らせしましたが、ひとりでもそれ聴いて行ってくれてたらいいなぁ…


渡部陽一さんの活動は、本当に地道で、情熱的で、その姿は胸をうちます。


こうやって世界のことを真剣に考えつづけ行動している人に会えたことをほんまにラッキーだなと思いました。


どうか、このわたしの文章を読んで印象に残ったことがありましたら、ぜひ、だれかに話してください。


伝えるということで、すでに世界と繋がっていることになる実感を、ぜひ感じてもらいたいです。


あ〜また長くなった〜(笑)

読んでいただきありがとうございました!!!

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