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The Social Dilemma- デジタル社会の中で僕たちは立ち上がる

the social dilemma(日本語で「監視資本主義」)という映画を見て考えたこと。

デジタル社会で起こっているネガティブなこと

まずは、デジタル社会で起こっている「ネガティブ」なことを挙げていく。浮気のスキャンダルを報道するメディア。これでもかとSNSで責める人たち。忘れた頃に思い出させる浮気の記者会見の報道。そしてそれを見てまた責める人。誹謗中傷。に重ねてまた誹謗中傷。それがきっかけで自殺をしてしまう人。フェイクニュース。情報の見方によって考えや価値観は大きく変わるのに、それを受け入れられずに分断される僕たちの社会。価値観の押し付け合いから生まれる口論で溢れるコメント欄。

どうした。どうしてこうなった。

デジタル社会で起こることは誰にも予測できないことだった

この映画はテック企業に働いていた人たちからのインタビューから始まる。

「こんなことになるなんて私は分からなかった」
「最初は世界のため、社会が良くなるためと思って作ったものでも、気付いたらこんなことになってしまっていた」
「誰か1人の悪役がいるわけではない」

先ほど挙げたデジタル社会の負の部分は、実は誰にも予想出来ることではなかったのだ。社員さんが考えた1つ1つの機能が、まさか人と社会に予想もしないような機能をするなんてことは、社員さんでも分からなかったらしい。

アルゴリズムの怖いところ

簡単に言うとアルゴリズムというのは複雑な方程式のようなもので、まるで生きているかのように日々賢くなっている。そして検索エンジンはこのアルゴリズムを用いて検索結果の並べ替えをしていると言われている。

ここで注意しなければいけないこと、それは

「検索結果に表示されることは、必ずしも真実ではない」ということだ。検索結果に表示される内容は、その媒体を使う人やその媒体を使っている場所や住所によって異なる。僕も、お父さんと一緒に同じ調べ物をしたときに、検索結果が違うことに少し驚いた記憶がある。

ではなぜこのようなことが起こるかというと、人によって興味や関心が違うからである。人がクリックする確率の高い物、人の関心を惹きつける確率が高い物を、人によって変えて検索結果に表示させる。

この映画でも"Climate Change is"というワードで検索しようとすると
場所や調べる人によって「気候変動はウソ」「気候変動が自然を破壊する」
と、異なる表示がされることを伝えていた。

もしかしたら、テック企業の中には真実を伝えることよりも、収益を得ることを重要視して、「より真実に近いであろう情報」よりも「人々の関心を惹き収益につながるもの」を僕たちに表示しているのかもしれない。実際に社員の一人は、今のインターネットは「ただの単なる巨大なショッピングモールだ」とも言っていた。

ネットでは、クリックこそが真実の尺度なのだ。検索エンジンやアルゴリズムはいくら高度で複雑だとはいえ、本当の真実は知らないのである。

デジタル社会で民主主義は崩壊する?いや、しない。むしろ希望だ。

SNSにはプロバガンダ的な情報が流れ、人々を扇動することがある。そして対立を生み、人々は衝突する。特に選挙の時にひどくそのプロバガンダが作用する時もあるようだ。そして、映画の中ではそうした作用が民主主義を崩壊させると言っている。

僕はそうは思わない。むしろ、とても良い契機だ。悪いことやフェイクニュースは超高速で広がるが、良いことはカメの速さで広がる。

テック企業の社員さんが言っていたことを思い出してほしい。
「こんなことになるなんて、私は分からなかった。誰も分からなかった」

でも、今はもう分かっているはずだ。なにが起きているのか。
もし、悪いことが起こっているかもしれないと気付いたらのなら、あとはゆっくりでもいいから「それを解決するために何をするか」を考えることが大事だ。

だから、僕が最近始めたことがある。僕はまず、物事を決めつけないようになった。「これだからこう!」という見方はしない。だから、これを読んでくださっている方も、気を付けながら僕の文章を読んでほしい。

最近はインスタライブを知り合いの人とやるように努力している。「対話」と「決めつけない」という姿勢があれば、民主主義の力は強く発揮されるのではないかと思ったからだ。政治家の方と、小さい子がインスタライブをすることも最近はある。今までできなかったこと、見えなかったこと、気付かなかったことが見えたりするようになったのも事実だ。

新しい民主主義の始まりだ。僕はこれに希望を感じる。今の時代にあった、ネットを上手く使った今の時代の、僕たちに合う新しい民主主義の形を、探しに行こう。

それはきっと、もう手に届くところにあるはずだ。

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