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a039.新型コロナに負けないビジネスアイデア発想法?(美容室編)

先日、とあるFacebookグループで、アイデアの出し方に関するスレッドが盛り上がっていました。

そこでは、美容師さんのことが話題になっていました。

(接触距離が短い美容師さんは)現在の状況ではものすごく売上が下がっているし、そもそもお店を開けない状況です。なので、今後の展開について新しいアイデアを出す力が求められているんです。なので、アイデアの出し方についてアドバイスください。

というようなことが書いてありました。


そのスレッドに返事をしようと思ったのですが、自分の投稿が長くなりそうだったので、あれこれ考えたり省略したりしているうちに、投稿者から、

ありがとうございました。参考にさせていただきます。

的なコメントが入っていて、投稿タイミングを逃してしまいました。


なので、こっちに書いてみました。


アイデアの出し方については、思い出があります。というのも、私自身はアイデア出すのがものすごく苦手でした。

大学のサークル(アナウンス研究会)時代、周りの友人の豊かな発想力がうらやましくて、どうしたらあんな風になれるのか、どうして私には豊かな発想ができないんだ、と日々凹んでいました。

そんななか、とあるサークル活動で、単語カードを数枚引いて即興劇(コント)を作れ、というものがありました。

たしか、その時出たカードは、[豆腐]と[ハンバーガー]と[「もうやってられないよ」というセリフで終わる]だったと思います。(コントの内容は覚えているのですが、その時のカードはニュアンス違っているかもしれません💦)

発表者もくじ引きで決まるのですが、私も(一緒に当たった)後輩も、どちらかといえば笑いを取りに行くキャラではなかったので、「え?大丈夫?」という冷たい空気が流れたことを今でも覚えています。

即興劇とはいえ多少の打ち合わせはもらえました。とはいえ数分くらい。大学の夏休み、ブックオフでインターン研修させてもらった時の新店舗オープンのことを思い出し、豆腐バーガーチェーンの従業員研修という設定で、笑いをとることができました。


で、その時に思ったんです。

全然関係ないカードの単語を組み合わせるだけで、想いもしないシチュエーションが思いつく。これ、カードいっぱいつくれば無限に設定おもいつくやん!

そこからは、アイデアを出すということに対して恐怖感がなくなりました。カードを使うことで偶発性が生まれるので、自分だけでは思いつかないアイデアがたくさん出せるようになりました。

それで味を占め、他にいい方法はないか、アイデア出しの方法とかも集めてました。

で、個人的に、やってて使えるな~って思っていて、新規ビジネス発見塾のワークでもたまに使っているのが、

『こんな〇〇はいやだ!』

という大喜利のフォーマットを使う方法。

これは、ある地域の青年会議所のオープンセミナーで、面白法人カヤックの柳澤社長に教えていただいたワークの1つでした。


たとえば、冒頭の美容室さんの例でいえば、

こんな美容室はいやだ!

↓↓↓

・髪を切ってくれない。
・しゃべってばかりで手が動いてない。
・むしろ、ジェスチャー交えながらしゃべるので、あぶない。
・指示と絶対に違う髪型になる。
・美容師が目をつぶっている
・鏡がマジックミラーになってて、路面から丸見え
・客が髪を切る。
・白髪の本数をいちいち報告してくる。
・おばあちゃん美容師さんの手が震えてる
・髪を切るのに丸1日かかる
・カラーリングがマッキー

という感じで出していく方法です。

アイデアって使えるアイデア、実現できるアイデアを出そうとすると発想が収束してしまい、無難なアイデアになってしまいます。

一方、嫌だ!というのは、後ろ向きだけど、感情としては比較的強めで、普段から使うことの多い感情なので、良い〇〇よりは想像しやすいという利点があります。


ちなみに、私の場合、好きな食べ物は?と聞かれても、うーん、なんでも好きだしなー、と思ってしまいますが、嫌いな食べ物は?と聞かれたら、「虫」って秒で答えられます。
(とはいえ、将来的には食べられるようにならないといけないんだろうなと思っています。嫌ですが。)


すみません。話を戻します。


で、こんな美容室はいやだ!で出たアイデア。このままでは使えるアイデアにはなりません。でも、ちょっと工夫すると、アイデアの素になるんです。

今回の場合、新型コロナの影響で、お客様と接触しないで提供できるサービスアイデアはないだろうか?という状況です。

その状況を踏まえて、先ほど出たアイデアを見直します。

その中から、会わなくて済むものという視点から

・髪を切ってくれない。
・客が髪を切る。
・指示と絶対に違う髪型になる。

を拾いました。そこから

・お客様に自分で髪を切ってもらう、髪型を作ってもらう

という前提でサービスが作れないか?と考えてみました。すると・・・

「そうだ、お客様だって、本当はお店に行きたくても行けなくて困ってるはず。」

「全体をカットしたりセットするのは難しくても、数センチの調整や、伸びた髪でも整うセット方法なんかは、提供できるかもしれない。」

「そしたら、簡単なカットの仕方やアレンジはPRも兼ねて動画で撮影・配信できるね。」

「そういう動画だけじゃ、じゃあ自分の髪形だったらどうするの?とか、実際に自分で切るのは心配!ってニーズもあるだろうから、個別相談のニーズもゼロじゃないよね。」

「案外、zoom使ってサービス提供できるかも。
(若干けがは怖いけど)zoomで見て指示すれば、もしかしたら、お客様が自分で後ろ髪も切れるかもしれないよね。。。」

といった形で発展させることができます。


反対に、

・しゃべってばかりで手が動いてない。

というアイデア。

新型コロナの影響がある現状では、普段の時以上に、しゃべられるのはお互いにものすごく困ります。なので、反対に、

・絶対にしゃべらない美容室

という前提で考えてみました。

「絶対にしゃべらないんだったら、注文も全部スマホの画面でやりとりしたい」

「美容師から良く聞く質問は定型文にして、鏡の下にモニター置いて表示できるようにできないかな」

「さすがに丸1日しゃべらないっていうのは、逆に精神おかしくなりそうなので、毎週木曜日の17時から19時はサイレンスタイムにしてみよう」

なんてことも考えられます。


で、この○○はいやだ!って発想法。
いやだ!という点から発想が始まっているので、役に立たなくて当たり前、という前提に立てます。

なので、くだらないアイデアが出やすい。むしろくだらないアイデアを出そうとします。すると、その中に、既存の枠組みを超えた素晴らしい発想のアイデアがなぜか出てきちゃうんです。


もちろん、多少のトレーニングは必要ですが、ぜひ試してみていただけると楽しくアイデア出せるんじゃないかな~と思います。


ちなみに、アイデアの作り方(※1)という本には

一つ目は、
「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない」
そしてもう一つは、
「新しい組み合わせを作り出す才能は事物の関連性を見つけ出す才能に依存する」

とあります。なので、良いアイデアを出す力とは、

今まで関連性が無いと思われている二つ以上の事象に、何らかの関連性を与えて、組み合わせられること

と考えることができます。そう考えると、

普通いいアイデア探すときに、○○はいやだ!というネガティブなアプローチは取らない
→今まで組み合わせたことのある可能性は低い
→いままで関連性がないと思われていたことから関連性が見つかるかも!
→見つかったら、ええアイデアの可能性が!wktk!

という点で、今回紹介した、○○はいやだ!法は、理にかなった発想法なのかな、と個人的には思っています。いかがでしょうね。

ぜひ、アイデア出しを楽しんでいただければ幸いです。

では、またのちほど。ありがとうございました<m(__)m>


※1

本自体はむっちゃうっすいので、すぐに読めます。
(ぶっちゃけ中古で十分です。ぼそっ)

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