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魅惑のお尻コレクション

 リサ・ラーソンは1950年代から数多くのフィギュリンを作ってきました。

 フィギュリンは人間や動物をかたどった小型の像。彼女が作る陶製のフィギュリンは表情や仕草が愛らしいだけでなく、うしろ姿まで素晴らしいんです。お店で見かけたらぜひ背中やお尻もチェックしてみてください。

 私が選んだリサ・ラーソンのお尻コレクションをご紹介します。

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 まずはこちらの犬。


 がっしりと逞しいのに、お尻は小さく引き締まっています。
 犬種、わかりますよね。


 はい、ブルドッグです。

 1972年から1983年にかけて作られた『ケンネル』シリーズのひとつ。上目づかいの瞳もキュートですが、お尻のラインも最高。ブルドッグの特徴をみごとにつかんだシンプルで大胆なフォルムです。

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 お次はこちら。
 深い青緑色の猫。

 
くるんと丸まったしっぽがカッコいい。


 前から見ると、優しそうな笑顔。

「おはよう」「行ってらっしゃい」「おかえり」
 前足をちょこんとそろえて、毎日微笑みかけてくれます。

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 こちらは人間の男の子。

 栗みたいなかたちの金髪頭。
 オーバーオールのお尻がぼってりと微笑ましいですね。

 彼が両手に持っているのは‥‥


 猫でした。

 1962年から86年にかけて作られた『ラーソンさんちの子供たち』シリーズのひとつ。モデルはリサの6人の子供のひとり、ペレくんです。

 猫がだら〜んと伸びていて、ふたりが仲良しなのが伝わってきます。

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 このお尻、何の動物かわかりますか。


 ふっくらとユーモラスな胴体。
 哀愁を帯びた背中。
 ぴんと立てた耳‥‥


 ロバさんでした。
 高さ約10cm。大きさがわかるよう卵を置いてみました。

 1960年から68年にかけて作られた『大きな動物園』シリーズのひとつです。とまどい気味にふり向く顔にフキダシを入れて、何か言わせてみたい!

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 これは人間の女の子。


 世界的に有名な少女です。
 ヒントは左右色違いの長い靴下。

 彼女の左肩にもご注目。
 小動物の丸まった背中が見えます。


 女の子の名前はピッピ。世界中で愛されてきたスウェーデンの児童文学『長靴下のピッピ』シリーズの主人公です。両手で馬を持ち上げるほど怪力の持ち主ですが、心優しいので町のみんなに愛されています。

 肩に乗っているのはチンパンジーのニルソンさん。ピッピの仲良しです。

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 お次はちょっとむずかしいかも。


 パン? に見えなくもないですが、れっきとしたお尻。

 何の動物かというと‥‥


 こちらも猫でした。
 1950年代、リサがまだ20代の頃にデザインした3種類の猫のひとつです。

 他の2匹(立ち猫、すわり猫)と区別するため、当店では「丸まり猫」と呼んでいます。

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 さて、リサ・ラーソンのお尻コレクションの最後を飾るのがこの人。


 縞のワンピースの女性。
 太い足、大きなお尻。
 土偶のような、女神のような。

 うつぶせに寝転がって何をしているかというと‥‥


 本を読んでいるのです。

 1958年に作られたフィギュリン『ABCガールズ』はAmalia、Beata、Charlotta、Dora、Emmaの5人。うつぶせに頬杖ついているのがベータです。

 みんな思い思いの姿勢で読書にいそしんでいます。


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 リサのシリコレ、いかがでしたか。
 
 動物や人間をあらゆる角度から観察して、どこから見ても表情豊かなフォルムに仕立てるリサ・ラーソン。やっぱりすごい人だなと思います。

 ちなみに表紙の写真は、1970年代に作られた『アダムとイブ』シリーズのアダムくんのお尻でした。





 リサ・ラーソン作品の詳細はこちらからどうぞ。


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