❨411❩1972.10.16.月.晴/サルバドール·インー好きなタイプの街・思い付いた未来案/Salvador:Brazil
サルバドール。
古い建物が並ぶ落ち着いた感じの中に、露店が沢山立ち並び、いいムードの街だ。
俺の好きなタイプの街だ。
兎に角、海が美れいだ。
浜は、漁師のヨットが出入りする。そして子供が沢山いて、海水浴客達でにぎやかだ。
砂浜で太陽を一杯浴びながら、あの澄んだ水、美れいな砂のもとで伸び伸びサッカーに夢中になっている子供達は、ほんとうに生きている事の喜びという様なものを感じさせた。
人間も自然も生きていると思った。
午後一杯、小さな浜で泳いだ。
一泳ぎした後、街の真ん中のカンポ・グランデ公園でゴロッと休んでいたら、3人の女の子(学生?)が話しかけて来た。
全く陽気な、よく話すよく唄う連中で、一緒にいるだけで楽しくなって来た。
俺の髪の事から ツメまで色々批評されたのにはマイッタ。
明朝ここでカフェを一緒にする事を約束して、夕方去っていった。
今夜はこの公園に泊まり。ちょっと危ない気もするが・・・・・
今朝公園休んでいる時、フッと実現可能な未来構想が浮かんだ。
それは、自分の体育館を持ち、そして自分の教育方針で、体育を子供に教える事だ。
それを、日本でではなく、ブラジルでだ。
自分を活かす上に於いて、指導者たる者にとって、これは理想(?)ではないか。
というより、規制され、あらゆる面で整理された教育の中で自分を創っていくより、荒野・ジャングルの中を切り開いて行く方が、頭脳的には劣ったものが出来るかも知れないが、しかし、強く頑丈な人間が出来るだろうと思う。
俺はこれまで、鍛えられるというよりむしろ 自分で鍛えてきた。
それは、これからもそいありたい。
この未来案が、単にこの場限りの思いつきであるか、真に腹の底から出てきたものか、まだ分からない。
今俺に、新しい道が出来た事だけは確かである。
それが地に着いた道であるか、雲の道であるか、いずれこの旅が終わる頃、判然とするだろう。
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