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❨174❩1972.2.22 火 晴 ペルー:砂漠を走る(Peru:Piura)

今朝も日の出と共に走り始めた。
腹の方は、まだダメ。
今朝も、ピーシャーだった。

40km家も何もない砂漠を走った。
かすむ程に道が延々と続き、暑さと疲れで、俺はもう走りたくないと思った。
疲れが来ている。

もう走るのはイヤだ!
のどが渇いてヒリヒリする。
風が強く、砂と共に横なぐりに吹いて来る。

進まない。頭に来る。
車は、俺をよけるようにして通り過ぎて行く。
途中、止っている車に乗せてくれるように頼んだが、さも邪魔くさそうに断りやがった。


・・・そして町に着いた時は、この瞬間は俺の中の肉体が何よりも喜んだ。

この苦しさと喜びは、今のこの俺以外、誰にも分らないのだ。
単純な事ではあるが、苦しいが由にその単純な事が貴重になってくる。

今日は、小さなパン3つとコーラだけの食事ですました。
以前なら、今日のコースはこんな食事ならブッ倒れたことだろうが、体力が出てきたと思う。

しかし、後まだ、砂漠がかなりの距離続いている。
車なしにリマまで走れるかどうか(1030km)。
どこかで一日休みたいが。

ピューラの公園にダウン。
夜は涼しい。

風は容赦なく俺をなぐり続け
走っても走っても まくって来る
太陽も俺から離れない
朝から晩まで これでもかこれでもかと照りつける
俺はいつも逃げようとするが
どうしようもなく おどおどするばかり

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