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❨412❩1972.10.17.火.曇./何でも話す女の子たち:カンポ·グランデ公園/Salvador:Brazil

警備が来ると思ったが、来ず、良かった。
しかし、昨夜は自転車から離れて寝たので、自然と三度目を醒ました。

起床と共に、約40分のトレーニング、ランニングから、弱の補強。少しの汗で、腹が少し締まった気がした。今日は体の調子も良い。

八時頃から、例の如く「皆の衆」が集まり始めた。約束通り、女の子達も来た。
パンとチーズを持って来たので、俺は紅茶を作ってやり、一緒に朝食をした。

セリア、ゼニョーダ、ジーナといい、他二~三人の女の子も来て、何でも話す。セックスの事も堂々と話してくる。こんな時の俺は、最も弱い。
だが、テレていては日本男子として情けないとも思い、片言のポ ルトゲスで応じた一ー果たして通じたか?
男にとって、鼻の下を長くする時も必要だと思う。更に徹底して耽る事が出来れば、余計グーだと思うが・・・。

今俺は、日本にいては恐らく体験出来ないと思われる数々の事を経つつある。
日本にいる時の羽生から、脱皮した感がする。
何か、胸の奥に閉じ込められていたものが、出て来始めた様に思える。
自分を、真の自分の姿を知らないまま過ごす事は、その人間によって幸・不幸は異なると思うが、俺は少なくとも、自分の全てがさらけ出される事を幸に思う。

この地に於いて、この旅に於いて、今一つの課題を提出する!

・出来る限りの真の自分を知れ!
・自分を思い切って表現出来る様に尽くせ!


やがて来るだろう俺の春は、どんな春だろうか?
それは、バラ色に光り輝く、美しい暖かい春だろうか?
イヤ、例えそうではなくとも、たった一輪の花でもいい。それが堂々とたくましく咲く花ならば。

この人生が花開くとき
その花の花びらは
世界に向かって咲き誇り
香臭含んだ輝きを
大地と民に恵みつつ
我たどりし過去を静かに思う

今夜ジーナとデートの約束をし、ボカ・ド・ヒオ(河口)のプラヤまで時間通り俺は行ってみたが、彼女は来なかった。
だまされたと思ったが、なぜか腹も立たなかった。

誰一人いない砂浜を、一時間も靴を両手に歩いたろうか?
海は荒れていた。波が荒く、しぶきが飛んだ。
海が好きだと云ったあの子をいつか想い出した。

やっとヤシの林に辿り着き、その下に横になる。
夜の散歩に出る時は寝袋を持って出るので、ここでも潮風に当たらず眠れた。

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