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日本も中国のように、蛙跳びでレガシーシステムをDXに転換するしか、生き延びる道はないでしょう。『リープフロッグ 逆転勝ちの経済学』

『リープフロッグ 逆転勝ちの経済学』は、後進国が先進国を追い越す仕組みを教えてくれるビジネス書です。
「リープフロッグ(蛙跳び):遅れたものが、前を飛び越えて、それより先に行くこと」「先進国の命運:産業構造を情報分野中心VS製造業に執着」「可能性が広がる時、国全体が活性化する」など、国を活性化させる方法が学べます。
特に「製造業に対する情報関連産業の比率が高いほど豊かになる」は、情報化がGDPを引き上げる要因となることを示しています。
「一人当たりGDP6万ドルを超える:情報化比率が1を超える必要がある」とあるように、日本もGDPを増やすなら1以上を目指す必要があります。
しかし「情報化比率:日本0.589/ドイツ0.623/アメリカ1.354/イギリス1.664」のデータを見れば、厳しい現状が分かります。
このデータを見ると、ドイツは景気が良いかもしれませんが、日本と同じレベルなことから、これから失速する可能性が高いことが分かります。
製造業中心で「技術立国」と評しているのに、技術者を蔑ろにしている日本では難しい案件ですね。

「イギリス:ガス灯に固定化→アーク灯に不転換」「リープフロッグ=技術×ビジネスモデル」「日本のデジタル化予算の大部分がレガシーシステムを維持するだけのために取られてしまう」などを通して、日本がDXに転換できずに滅びてしまう可能性を示唆しています。
特に「世界最先端の仕組みを持っていたから、キャッシュレスへの転換ができなかった」は、日本がいまだにキャッシュレス化が遅れている理由を教えてくれます。
逆に「アリペイ:決済サービス無料→データを活用して収益を上げる」というビジネスモデルにより、「アリペイ手数料率:決済額の0.6%」と格安で提供できています。
しかし「日本ではいまだに手数料で稼ごうとしている」のです。
前山も、小銭の両替の高すぎる手数料で銀行と喧嘩した経験があります。
ただ、窓口業務の人も、後ろで管理していた人も、自社のサイトに載っている「両替手数料を安くする方法」を知らなかったことが一番の問題だと考えています。
残念ながら日本の銀行は、このままだと手数料ビジネスで負け、滅びてしまうかもしれません。

#リープフロッグ #逆転勝ちの経済学 #文春新書 #野口悠紀雄 #文藝春秋  

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