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なぜ、農家対お客様、一対一組で農作業体験を行うか

はじめに


僕ら、さんかく農園は、農作業体験特化型農園として運営しています。
農作業体験には、お客様一組につき、農家1人が付き、
農家対お客様一対一組の関係性の中、作業を進めます。

今日は、なぜ、そのような、一対一組のシステムで運営を始めたか
その理由と思い、実際にやってみてどうか
をお話したいとおもいます。

市民農園やシェア畑、
コミュニティ農園との違い、差別化

市民農園、シェア畑と
コミュニティ農園

僕が一対一にこだわる理由は、人間関係などの理由により、農に触れられなくなることを防ぐためです。

以下、少しずつ説明していきます。

現在、農家以外の人が農に触れる機会を持つには、
①市民農園やシェア畑を借りて自分でやるか、
②地域のコミュニティ農園に会員として参加するか、
の大きく2パターンが考えられると思います。

2つの大きな違いは、
農家(専門家)が常にいるか
だと思います。

1パターン目の自分でやる、の選択肢ですが、
市民農園は安く借りれるがサポートはほとんどない場合が多く、
シェア畑は平日はスタッフが面倒を見てくれる、知識や技術をサポートしてくれる、などスタッフのサポートが充実しているところも増えていますが、
基本1人で管理しなくてはならない、というところは1つハードルになると思いますし、
それぞれ規模はとても小さく、10㎡くらいの面積くらいとなると思うので、
そもそも、農園でやるものとは異なる部分も大きく、
ここは少し違うもの、だと思っています。

2パターン目の、コミュニティ農園。
これは、主に農家が主催している、大きな農園で、数人から数十人くらいのグループで、定期的に集まり農作業を共有するもの、が多いです。
規模的にも、農家がいる、という点でも
さんかく農園と比較できるとしたらこちらになるので
こちらと比較しながら、なぜコミュニティ農園ではなく、
一対一の農作業体験という体裁をとったか、を
また述べていきます。

コミュニティ農園のメリット、デメリット

まず、コミュニティ農園のメリットとしては
参加メンバーの繋がりができ、グループとしての強固性や、成長も楽しめる
というところがあると思います。
コミュニティ農園への参加のメリットは、
農に触れられるだけでなく、同じ興味を持った仲間と繋がれて、関係性を深化させられる、というところにある。

一方、デメリットとしては、
人間関係が理由でコミュニティを離れるリスクがある
という部分が最も大きいと思います。
また、コミュニティの強固性、関係性の深化が進めば進むほど、新しい人はコミュニティに参加しづらくなる。
そのため、農園のキャパシティに関わらず、
ある程度のところで人数のキャパシティを迎えることになるコミュニティが多い印象がありました。

農家とお客さん一対一の
さんかく農園のメリット、デメリット

さて、
他方で、さんかく農園では、似たように人と関わりながら
農に触れることはできますが、コミュニティ農園であったような横の繋がり、コミュニティ形成というものは求められません。
ただ、仲の良い友達やパートナー、ご家族と、もしくはもちろんお一人でも、来て頂き農家である僕と一緒に作業を共有します。

こちらのメリットは、農から離れる理由に、人間関係が関与しにくい、というところにあると思います。
(僕のことが苦手、という場合は難しいですが、、、)
関わるのは農家である僕だけ、コミュニティを形成して、他の人と関わりながら農作業をするわけではないので、人間関係のトラブルは起きにくい。
また、コミュニティの強固性は向上しないため、新規の方でも参入しやすいというメリットもあります。

デメリットとしては、コミュニティ農園のようなコミュニティビルドをしないため、
コミュニティとしての深化は起きない、という部分があります。

また、経済状況や障害の有無など、個別の配慮が必要な場合でも、
一対一のため、ある程度のプライバシーが保持でき、また必要であれば、
僕が理学療法士としてやってきた経験や、社会福祉士養成課程在学中の知識
などを生かして何かしらの支援が提供できるかもしれません。

特に、僕は理学療法士として
子どもと遊ぶ仕事をしてきた経験を持っていて
彼らとまた農園でも遊びたい
という気持ちが強く、個別性を持って
必要な支援ができるのは
一対一の形の方がやりやすい
と感じています。

農に触れることへのハードル

また、さんかく農園では、参加における気楽さを重視しています。

知識も、経験もなくても、美容室感覚で予約して、
ふらっと遊びに行けるような、気楽さ。

自分で管理する必要もなく、
むしろ、見たこともあったこともない人たちと、
時間以外の空間を共有できる。

多くの方が、アパートやマンションで生活していて、
ベランダや庭などのスペースを保有していないと
生産活動を行うのは難しいし、

スペースがあったとしても、

朝早く家を出て、夜遅く帰ってくる
働き世代の方々が、自分で野菜を管理するのは難しいと思います。

自分で市民農園やシェア畑を借りよう、
となった方は自分自身で生産活動ができていて、
むしろ、そういった時間や場所が自分で取れない方にこそぜひ、
予約して、もっと気楽な気持ちで参加してもらいたい、と思っています。


終わりに

最後まで読んでくださりありがとうございました。
ぜひ、遊びにきてください!!


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