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川戸 崇志(かわと たかし)。株式会社LegalForceの取締役・最高執行責任者。 …

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川戸 崇志(かわと たかし)。株式会社LegalForceの取締役・最高執行責任者。 プロダクトマネジメントを中心に開発部門全体を幅広に見ています。 最近のマイブームは『トップギア』だが、自分はペーパードライバー。

最近の記事

読書レビュー: 『スタンフォードの権力のレッスン』

邦題がいかにも意識高い系だが、実のところ割とよい本だった。 権力というと霞が関や、丸の内の大企業の社長室に潜むものだと思われるかもしれない。国家権力の三権分立を思い出す人もいるだろう。しかし本書は、権力が、実のところ人間関係があるところいかなるところにも発生し、それを強め、あるいは破壊することを具体例に基づき詳細に説明する。 特にスタートアップのCEOや、役員、執行役員は、こういった事項について教育を受ける機会がないまま、権力を持つ立場に置かれることが多いので本書を読むこ

    • 読書レビュー: 『インスタグラム: 野望の果ての真実』

      「スタートアップ」が一つの産業になるまでの歴史本書はインスタグラムの創業からfacebookによる買収、成長、創業者の退社まで2012年から18年のドキュメンタリーである。 2012年、facebookはIPO準備中で(そしてこのIPOは今では多くの人が忘れているがあまりよいスタートではなかった。)、インスタグラムは最初の大型買収だった。WhatsAppの買収もまだだし、今では遠く引き離したTwitterも、まだまだ脅威に見えていた時代である。そこから2016年大統領選、フ

      • 読書レビュー『感染症と経営; 戦前日本企業は「死の影」といかに向き合ったか』

        「明日死ぬとしたら、今日その仕事をするか?」スティーブ・ジョブスによる2005年のStanford Commencementスピーチには次の一節がある。とても好きな言葉だ。 毎日、今日が人生で最後の日だと思って生きれば、いつかその通りになる日が来る。 続いて「今日が人生最後の日だとしたら、私は今日する予定のことをしたいと思うだろうか」と毎朝、自問するよう助言している。これは比喩だ。比喩だ、というのは、たとえばある会社の全員が「明日死ぬ」と思った場合、殆どの社員は会社には行

        • その愛に酬いは必要か?コンサルからのスタートアップ転職

          恋愛や、結婚ではなく、仕事の話だ。 ここ1年ほど、コンサルタント3年-5年目くらいの方から転職相談を受けることが増えた。その中で特にスタートアップ企業への転職を検討する際に見落としがちな論点がいくつか浮かび上がってきた。 先に申し上げると私は外資系経営コンサルティングファームで新卒から3年勤めた。アナリストからアソシエイトに昇進し、ジュニアマネジャーを2回務めたところで株式会社LegalForceに転職している。5年でパートナーになった人(実際いる)や既卒で特定業界の専門

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        • 読書レビュー『感染症と経営; 戦前日本企業は「死の影」といかに向き合ったか』

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          スタートアップの最初の成長期におけるスクラム採用の実践

          * この記事はスクラム採用 Advent Calendar 2019の14日目です。 本記事の目的採用に悩んでいる企業の創業者や経営メンバー向けに、特にスタートアップ企業を中心に採用を本格化する際に直面する問題の理解を助けることです。 サマリ・スタートアップがスケールするには強い人材を短期に多数採用する必要。 ・中途人材を多数・短期に採用する手法はこれまで日本になかった。 ・スクラム採用は上記の達成に有効。 ・実践上は①採用責任者の設置、②経営目標からの逆算に基づく採用、

          スタートアップの最初の成長期におけるスクラム採用の実践