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命ってどこにあるのでしょう。


命ってどこにあるのでしょう。

私の命とあなたの命は、別の命なのでしょうか。
別の命ならば、二つの命の境目は、どこにあるのでしょうか。

生きるものの数だけ、命の数があるのでしょうか。
三人の命は、四人の命より少ないのでしょうか。

アリの命より象の命のほうが大きいのでしょうか。
だとしたら象の命より人間の命は小さいのでしょうか。

私が生まれたとき、この宇宙に命が一つ増えたのでしょうか。
私が死ぬとき、この宇宙から命が一つ減るのでしょうか。

花は命があるけど、石には命がないのでしょうか。
地球や太陽には
宇宙には
命がないのでしょうか。

あなたの命は、あなたが生まれる前はどこにあったのでしょうか。

もしかして
命は、はじめからひとつしかない。
命には、始まりも終わりもない。
命は、「どこか」にはない。

あなたと私とみんなとは、ひとつの命の手のひらから、ひとつひとつの指のように広がっている

あなたと私とみんなとは、命の海の中で、ひとつひとつの氷のつぶのように生まれ、やがてふたたび海の中にとけていく

ただひとつの命が、宇宙になり、星になり、石や水になり、私たち一人一人になって
始まりも終わりもない命が、時間を生み出し、宇宙や星や私たちの始まりや終わりになる。

ひとつの海から生まれた氷のつぶ
ひとつの手のひらから広がる指
けんかをしても
なかよくしても
やがてはひとつの命に帰る。

思い出したい
みんなで帰るあの終わりのない海を
星や水や石や花や生きているみんなの
ほんとうに生きていいたばしょを。

きっと、いつか仲なおりしよう。

約束しよう。

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