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これってエンジニアのためにならなくない?キャリアエージェントの根深い業界構造

こんにちは。
ぶっちゃけ系エージェントを名乗り始めたROSCAの鈴木です。

最近、noteやTwitterでエージェント業界の裏話や、エンジニアキャリアに関する重大な事実について投稿しているのですが、今回は僕がこのような活動を始めたきっかけとなるエージェント業界の根深い課題。そして、ROSCAでの事業を通してどういったエージェント像を目指していきたいのかをまとめてみました。
エージェントを経験したことのある方ならきっと誰もが経験したことがあるであろう原体験についても書いてみたので、エンジニアさんももちろんですが、人材業界に携わってる方に是非読んで頂けたらと思います。

エージェントってそもそも「誰に」「何を」提供するもの?

まずそもそもの話なのですが、エージェントサービスって誰に何を提供するものだと思いますか?「エンジニア」に「案件/求人」を紹介するサービスですか?たしかに表面的に考えるとそうとも言えるのですが、私の考えは違います。エージェントとは、

「キャリアに関する課題を抱えるエンジニア」に、
キャリアの伴走者」として価値提供するサービスだと考えています。

これだけだとちょっとわかりにくいですね。
平たく言うと、その人のキャリアを、その人代わりに、その人以上に考える。これがエージェントの仕事だということです。
例えば、これを身近な話に例えるとファッションなんかはわかりやすいですかね。僕なんかはファッションに疎くて正直、何が自分に似合うのか、何が流行ってるのか全くわからないような人間なんですが、いい店員さんにあたるとざっくり要件伝えただけで、本当にぴったりな服を用意してくれるんですよね。これって、めちゃめちゃ楽だしとってもありがたいですよね。
逆にこういった気の利いた案内がないのであれば、全部ネットで買えばいいや、ってなっちゃいますよね。

これと同じでキャリアの伴走者になれないエージェントは淘汰されるべきだと思うし、全て「案件紹介プラットフォーム」みたいなものに置き換わればいいと思うんです。

悲しいエージェント業界の現実

しかし、悲しいかなエージェント業界の現実は「案件紹介プラットフォームもどき」(※ただ案件紹介の窓口をしているだけ)なエージェントがほとんどです。
一体これはなぜなんでしょうか?理由としては、エージェント事業の抱える根深い業界構造にあります。

エージェント事業で売上を上げるためには、2つの方法があります。
それは「マッチング数」を追う方法と、「成約率」を追う方法で、エージェントのほとんどはこの「マッチング数」を追う方針をとっています。
なぜならば、高い「成約率」のエージェントを教育/雇用するのは時間的/金銭的なコストがかかる一方で、「マッチング数」を追う方はローコストで運用ができるためです。
詳しく説明すると、シンプルにマッチング数そして、面談のセッティング数を増やせば増やすほど、成約数は増えていきます。この方法を取る場合、マッチング数を増やすためにエージェントは、多くの営業を雇入れ、大量の「案件」と「人材」の情報を回してマッチングを行います。


これもひとつのエージェントのあり方ではあると思うのですが、

・給与の安い/経験の浅いエージェントでも回せるので、エージェントの質は下がりやすくなり、
・膨大な案件や人材を抱えるので表面的な情報のやりとりしか発生しなくなる

ため、エージェントのキャリアの伴走者としての価値を発揮する機会はほとんどなく、「案件紹介プラットフォーム」もどきのエージェントが量産されていってしまうわけです。

エージェントがエンジニアに抱える後ろめたさ

こうしたエージェント業界の現実がありつつも、僕自身もそうですし、僕が見ていたチームについても、仮にコストがかかったとしても教育に力を入れ「本質的にエージェントの提供する価値」にこだわって、キャリアの伴走者としてこの業界で仕事をしてきました。

そうしていくと、関わっていくエンジニアさんたちの中には、ありがたいことに「こんなエージェントさん今までいなかった。」「鈴木さんに今後もお任せしたい。」というような声を頂くことも増え、自分自身の目指していたエージェント像は間違ってなかったと再確認することができました。
ただ、ひとつここで自分の中の「もやもや」に気付いたのです。それは

エンジニアさんに隠し事をしているという後ろめたさ

です。前職ではマージンをはじめとしていくつかの情報がエンジニアに対して、非公開でした。これは僕の前職が特別というわけではなく、業界の商慣習として当然となっていて、むしろ前職は開示している方でした。
ただ、この隠し事をしながらキャリアの支援をしていると、本質的なキャリア提案をできないシーンが思いの外、多いのです。わかり易い例でいうと、「クライアントからいくらで発注を受けているのか」とか。自分の市場価値を把握するために、非常に重要な情報を開示できない。エージェントの仕事にやりがいを感じつつ、ずっとこのジレンマを抱えていました。

生涯寄り添えるキャリアの伴走者になるために

そしてあるとき気付いたのですが、このもやもやはエンジニアさんにも伝わっているのだ、ということです。「人は鏡」ってよく言いますよね?自分が隠し事をしていると、エンジニアさんもそれを感じ取っていて、深いところはやっぱり話してくれないんですよね。
これって結局エンジニアさんの表面的なお話しか聞けないってことで、それって「キャリアの伴走者」っていえるの?って思ったのです。

ここに至ってやるべきことはひとつ「ぶっちゃけ系エージェント」です。まずは自分から腹を割って話さないことには、エンジニアさんも自分のことを話そうとは思わないだろうし、対等じゃないと思ったんです。

だから「ぶっちゃけ系エージェント」は僕にとって、ゴールではなく理想のエージェントを目指すためのスタートに立つための「最低条件」なんです。

少々長くなってしまいましたが、これがぶっちゃけ系エージェントを僕が始めた理由です。まだ業界には「案件紹介プラットフォーム」もどきが溢れてます。そしてその中で僕と同じようにもやもやを抱えているエージェントの方も多数いらっしゃるはず。ROSCAではそういうエージェントのために、気持ちよく働けるためのチームでもありたいと思っています。
もし、この記事を読んで共感してくださる方がいらっしゃれば是非一度お話しましょう!きっと有意義なエージェント/エンジニアキャリア談義ができるかと思います。(下記ROSCAフリーランスよりご登録ください)

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