見出し画像

英会話学習についての一考察

私がオンライン英会話を始めてそろそろ1年になろうとしている。

始めた理由は、知人の関係者でコロナ禍で仕事が減っている英会話講師がいると聞き、これを機に英会話を始めてみようかなという軽い気持ちだった。

もちろん英会話への興味は元々あった。だからこそ始めたのだけど、別にその時に始めなければいけない理由があった訳ではない。特段仕事で使う予定もない。ただただちょうどいいチャンスがそこにあったから。比較的こういう縁とかタイミングを大切にする方です。

ちなみに、私の当時の英会話力は、一般日本人よりほんとにほんのちょっと上程度。「日常英会話できます」にチェックできるレベルではない。ただ、ヒアリングだけは自転車と同じように、一度聞こえるようになると全く聞こえなくなることはなくて、普段からなんとなく聞いて理解できるレベルだった。ただ、これが厄介なのは、聞いて理解できるのに英語で回答できない、非常にもどかしいということ。答えらえれないと分かってないみたいで悔しかった。

さて、早速レッスンをオンラインで始めた訳だけど、先生はクロアチア出身。日本に20年以上住んでいるけど日本語がペラペラな訳ではない。なんとか平仮名だけなら読めるという感じ。つまり、初っ端からレッスンスケジュールを決めるにも英語でのやり取りだということ。流石にそれは緊張した、伝わるだろうか、と。そりゃ、こういったコミュニケーションは中学英語レベルでいいはずだし、大学受験英語までやってた人なら、間違いが多少あってもちゃんと伝わる。そう頭では分かっていても、間違いのない英語かどうかが気になってしまう。もうこれは日本人あるあるだと思う。

レッスンが始まってみると、基本的に日本語が入る余地はない。英語が完璧でないから英語を学びにきたのに、英語で最初からコミュニケーションしなければならないというジレンマ。完璧を欲する日本人マインドが染み付いていると、ここがかなりのハードルだと思う。だから、英会話を学びたい人にお勧めするにも、最初がネックになってしまう気がして気が引けてしまう。

でも、結局のところそれが一番だと今では思っている。

そのハードルを超えた先に、英会話を学んでよかったと思える境地がくるんだなと今では分かっている。

とはいえ、最初はやはり慣れないこともあり、続けていても使う予定のない英会話に意義があるのかなぁと思ったりもしたものです。忙しさでレッスンが2週間空いてしまった時は、せっかく培った英会話力があっという間にダウンしてしまい、こんなにも私の英会話力は脆弱なのかと思い知ったりしたものです(それ以降、次のレッスンまでは最大でも10日しか空けなくなった)。

レッスン方法はかなりカスタマイズで、だいたい先生が自由気ままに話しているのを聞いて相槌を打っているスタイル。これじゃ、会話じゃなくてヒアリングのレッスンだなと思いつつも、特段大きな目標を持ってレッスンを受けてる訳ではないので、まいっかという心境で続けてきました。

なのですが!いや、だからこそ?最近はたと気付きました。英語がナチュラルに聞こえてくるよ。。

元々ヒアリングは一般日本人よりは出来ていたにも関わらず、どういうことかというと、前は聴こうとすれば理解できるというレベル、今は聴こうとしなくても自ずと理解できているというレベル。これにはちょっと驚く。構えなくてもスッと耳に入ってくる。毎週英語を聞き続けると、こういう効用があるのかと実感。

そして何より私は、いかにも日本人的な正しいかどうかを気にしてしまうスタンスが消えてきたのです。なんか出鱈目英語だなと思いつつも気にせずに話している自分に気づく。これはかなりの進歩。伝えたい気持ちが先走る

そう!コミュニケーションしたい気持ち、言葉をキャッチボールしたい気持ちが先行するだから文法が気にならない

もはや英会話のレッスンではなく、話したい話題があるから会話しているというフェーズへ。そのために、先生とも試行錯誤して、お勧め映画を紹介してもらったり、興味のあるテーマのネットニュースを教材にしてもらったり。既存の教科書だったら、こうはならなかったかもしれない。

これは結構な発見だと思ってて。

私たちは往々にして、英会話レッスンと言ったら英会話を勉強することを指す。英語を勉強したら異言語の人たちとコミュニケーションが取れると思っている。でもそうとも限らないんじゃないかと。

コミュニケーション取ろうとすると英語で会話をすることになる同じ話題で盛り上がりたいと思ったら自ずと英語で会話をしている、という状態。

これは真逆とさえ言える。極論、勉強とか学習なんて概念も言葉も要らない。

きっとね、英会話やっている人、教えている人には既知のことなんだと思いますよ。もし事前にそう説かれたらきっと私も頭では理解する。

でも、それを実感した前と後では180度違う世界観。コペルニクス的。

やはり自分で発見することは重要だね。

特に目標なく始めた英会話レッスンだったけど、英会話を身に着ける以上の気づきがもたらされたという新鮮な驚き。

頑張ること、勉強することは素晴らしいこと。自分もずっとやってきた。だけど、勉強することが目的になっていないか、手段が目的になってないか、その視点は忘れちゃいけないんだなと思ったのでした。

さ、次回のレッスンに向けて、やらなきゃ宿題。

「パイレーツ・オブ・カリビアン」、見なきゃ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?