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アルプス山脈を越えた2つの鉄道

私は昔から鉄道が好きです。
千葉に住んでいた学生時代。電車に乗って東京へ行くと凄い人が多くて、その人ごみに混ざって歩くことでちょっと背伸びした気持ちになって、ズカズカ歩いていました。
乗り換えを覚えたり、路線を覚えたり、山手線ゲームを完璧に言えるように覚えたり、電車の"顔"を覚えたり、電車を題材とした脚本を書いたり、私は気づいたら電車の虜に。

いつか紅葉の旅ができる鉄道に乗ったり、青春18きっぷで行けるところまで行く旅をしたいです。


さて、そんな鉄道好きな私が今回紹介する世界遺産は、ずばり「山岳鉄道」です!
世界遺産に登録されている鉄道があります!
鉄道が世界遺産に登録されていることを知り、私はとてもワクワクしました!
その遺産は、ヨーロッパにあります。



古代からの課題「アルプス越え」


遡ること約1万3000年前。新石器時代。
この頃からアルプス山脈を越えるのは人類にとって重要な課題となっていました。
紀元前の頃には既に交易ルートが存在したとされていますが、険しい山道で、なかなか峠をすることができず、アルプスを越えるのはとても困難でした。

そりゃあ、あんなに大きな山々を越えるのは大変そうだ...!(;_;)

17世紀になるとナポレオン1世がイタリア遠征のためにジュネーブを進発し、グラン・サン・ベルナール峠(アルプス山脈)を越え北イタリアへ進出しました。

有名なナポレオンの絵がありますが、この絵のタイトルは『サン=ベルナール峠を越えるボナパルト』。別名『アルプスを越えるナポレオン』
当時アルプス山脈を越えるというのはそれほど大変で、とても称えられることでした。

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それでも交易手段は馬か徒歩。道も険しく、誰もがアルプスを越えられるわけではありませんでした。
しかし!産業革命後大きく動きはじめました!



世界で初めてアルプスを越えた鉄道


1700年から1800年前半に第一次産業革命が起こり、これまでは人の手で行っていた作業を、蒸気機関を動力として機械化し、作業能率を大幅に上昇させました。
アルプス山脈を越えることはとても時間がかかることや事故の危険性もあることから鉄道の建設を急務とされていました。当時は電車が山々を越えるのは困難とされていましたが、鉄道技師のカール・リッター・フォン・ゲーガが考案した方法で、着工からたった6年で完成させました。

凄い...!平地じゃなく山の中なのに、たった6年で完成って凄いですね!

その鉄道の名が「ゼメリング鉄道」。(別名センメリング鉄道)
オーストリアの首都ウィーンから南西100km離れたグロニッツからはじまり、ミュルツツーシュラークを結ぶ鉄道です。
ゼメリング鉄道は「鉄道」としてはじめて世界遺産登録されました。

「ゼメリング」というのは、この地にある標高995mの峠の名前。
そしてこの遺産の凄いところは、鉄道全体が世界遺産登録されていること!
全長41,8km!S字やオメガ線の山脇のカーブ、二段アーチの高架橋や14のトンネルで険しい山並みを見事に繋ぎました。


これまでは遠くから見ることしかできなかったアルプスの山々を、車窓から眺めることが可能になったのです!
この絶景が人気を生み、リゾート地へと変貌を遂げました。

景色がね、写真を見ても素晴らしいんです!私もいつか絶対、行きたい!!
TBSの「世界遺産」という番組でも紹介されました。もうほんと絶景!!
1分ほどの動画なので興味がある方はぜひ見てくださいね!



もう一つのアルプス越え鉄道


「ゼメリング鉄道」の他にもアルプスを越えた、世界遺産登録されている鉄道があります。
アルプス山脈も大きく広いですからね~!
イタリアとスイスの国境をまたいで繋がっている「レ―ティッシュ鉄道」。

この鉄道は、アルプス山脈の最高地点を走る鉄道なんです!標高なんと2253m!

はじまりはスイスの私鉄が開業し、1904年に開通しました。
かなり厳しい自然環境の中で最高レベルの技術を駆使して完成しました。

もともとは蒸気機関車だったレ―ティッシュ鉄道ですが、20年も経たないうちに電化になったそうで....。たった数十年で技術の進化がうかがえますね!

その鉄道技術はスイスの鉄道のみならず、日本の箱根登山鉄道のモデルにもなりました!そういえば確かに、赤い電車のイメージでレーテッシュ鉄道に似ているかも!!世界にも影響を与えている鉄道なんですね~!

現在でも稼働していて、冬季オリンピックの開催地にもなったサンモリッツを沿線に持つことから多くのリゾート客や観光客に親しまれています。

これまた景色が素晴らしい...!雪の白さの中で走る赤い電車...。美しい!


鉄道の旅をしてみたい


今回は「ゼメリング鉄道」「レーテッシュ鉄道」、2つの世界遺産を紹介しました!

私は都心を走る電車しかほとんど乗ったことがないので、自然をかき分けて通る鉄道にはすごく興味があります!写真を見ただけでわかる景観の素晴らしさ!!そしてやっぱ緑っていいなあと思いました。

「世界の車窓から」という番組を知っていますか?ゴールデン番組の間に組み込まれている数分間の番組なんですが、この番組を見ていると世界の電車乗ってみたくなりますよ!
インドの鉄道が紹介されていた時、ドアがなくてギリギリのところで少年が床に座って乗っていた時はびっくりしました!(笑)
日本とは全然違う景色で見ていてすごく楽しいです。


数年前に台湾旅行をした時、地下鉄に乗ったのですがそこまで日本とは変わらない印象でした。席がクッションではなく、ベンチのような固い椅子でそこは驚きましたが!今は変わってそうな気がします!

鉄道はこれからもっと進化し続ける気がします。新幹線もめっちゃ速いけど、もっと速く、快適に色んな場所へ行ける日が来るんじゃないかと思っています!

でも、ローカルでレトロな電車も好きです。今回は世界遺産の鉄道を紹介しましたが、日本でも知られていない、まだ知らないローカル鉄道がたくさんあるはず!
旅、したいなあ~。

#電車にゆられて気づいたら終点だったことあるある



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