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コロナのワクチン効果がなくなってきた

国立病院に勤めています。コロナワクチン研究のため、定期的に採血して抗体価を測定してます。最後のオミクロン対応ワクチンを打ってから1年後、グラフの通り、どんどん値が下がってきています。ああ残念。

痛みと熱に苦しんだワクチンの効果も、限定的です。感染した時に、重症化はしないでしょうが、感染はしそうです。麻疹のように終生免疫(1度打ったら生涯安心)にはならず、インフルエンザのように毎年打たなくてはなりません。

もしくは、コロナは風邪と割り切って、何度も感染する。ワクチンの効果で免疫細胞に記憶が残るから、感染した時は、記憶が呼び戻されて(メモリーT細胞)重症化しないと信じるしかないと思います。

自分のワクチンと感染履歴です。

  • 2020年9月の第1波でファイザーワクチン1回目

  • 2021年3月にファイザー2回目

  • 2022年10月にオミクロン株に感染

  • 2022年12月にオミクロン対応ワクチン3回目

グラフの説明

青線はS抗体です。スパイク蛋白質で、ウイルスの表面のトゲトゲに対する抗体なので、ワクチンでも感染しても上昇します。2回のファイザーで十分上がっていました。理論上は、感染しないはずですが、感染しました。2回目のワクチンでのブースター効果でグンと上がりました。感染したらもっと上がると思いましたが、さほど上がりませんでした。3回目打ってから1年が経ち、どんどん下がっています。

赤線はN抗体です。核(nucleus)の頭文字で、ウイルスの中の核に対する抗体です。ワクチンでは上がりません。感染してウイルスが壊れて上がります。感染後も少しづつ上昇して、半年後がピークでした。その後はどんどん下がって、今は1.5しかありません。次に測定したら0と言われ、「あなたはコロナに罹ったことないでしょう」と間違われてしまいます。1年以内の感染しか分からないなら、検査としては意味がないと思います。

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