見出し画像

ヨガの段階〜①ヤマ アステヤについて〜

TakaRisaのTakaです。

ヨガの段階

ヨガの段階について自分の経験も交えながら綴りたいと思います♪

6つの正統インド哲学のうちのひとつである古典的な経典「ヨガ・スートラ」を著したパタンジャリは魂の探究の方法としてのヨガを次の8つの段階に分けて教えています🧘

①ヤマ 全人類共通の誰にとっても必要な道徳律
②ニヤマ 修練による心の浄化
③アサナ 正姿勢と動作の訓練
④プラーナーヤーマ 呼吸の律動的なコントロール
⑤プラティヤーハーラ 欲望、感情および外的対象による支配から心を離し、解放すること
⑥ダーラナー 集中
⑦ディヤーナ 瞑想
⑧サマーディ 悟り

ヤマ、ニヤマ、アサナの3段階が外に向けての探究
プラーナーヤーマ、プラティヤーハーラの2段階が内に向けての探究
ダーラナー、ディヤーナ、サマーディの3段階は魂の探究
と呼ばれています。

第1段階ヤマについて


ヤマは道徳律であり、主義、国籍、年齢、時代を超えて存在する、もっとも重要な戒律です。
アヒンサー(非暴力)、サティヤ(真実、正直)、アステヤ(不盗)、ブラフマチャリヤ(禁欲)、アパリグラハ(不貪)がヤマです。

アステヤ(不盗)

今日はアステヤ(不盗)について深掘りしようと思います😊

参考文献 ハタヨガの真髄ではこのように綴られています。
他人が持っているものを取り上げて所有したいという欲は人を悪に導く。
この欲望から盗みたいという衝動と貪欲が生まれる。
アステヤの「ア」は「しない」ということ、「ステヤ」は「盗む」を意味する。
「盗まない」とは、ただ他人の物を許可なくとらないということだけではなくて、所有者が許した時間以上使用しないこと、意に反する目的のために使わないということも意味している。
このように、アステヤという言葉は、悪用、信託違反、誤った管理、誤用も意味している。
ヨギは、自己の欲求を最小限にとどめるように心がけている。
なぜならば本当に必要でないものを所有することは盗みと同じことであるとみなすからである。
一般の人は、富、権力、名声、享楽を渇望するが、ヨギは神を敬うということのみを求める。
そうした渇望から解脱すると、誤った誘惑から逃れることができる。
渇望は、静けさという小川の流れを泥で汚し、人間を堕落させる。
「盗むべからず」という戒めを実行するものは、全ての宝の安全な貯蔵庫となることができるのである。

ヤマのアステヤへの考察~盗まないについて~

前半部分「盗まない」ということについてなるほどその通りだなと思う。
ただ日本人はこの点について必要以上に「盗まない」を意識しすぎているように感じる。
ここで書かれていることは「許可なく」や「許した時間以上」であり、全てを盗んではいけないと言っているのではない。
日本人は人から物や時間を取ることを避けるため、許可を取ろうとせず、全て自分でやろうとしてしまう。
結果孤立し、成果があがらず、うまくいかない結果、自己否定に走ってしまうように思える。
人は一人では生きていけない。
自分が困っていること、やりたいこと、成し遂げたいことで人に頼むことが必要になる。
自分ができることは自分ですることを前提に人の時間をいただく許可を取ればいいのだ。
人は他人に対して貢献することに喜びを感じる。
助けを求めれば必ず助けてくれる。
私自身人に頼まず自分でやろうとする人間であった。
だけど頼っていいんだと思えた時に心が軽くなり、人との関係が気軽になった。
その代わり人を全力で助けるという意識を持っている。
人に頼る前に頼られる人間でありたい。
そして助けてもらった恩は石に刻み、返せる恩は返す。
返せないようなとてつもない恩は恩送りをして他の人を助ける。
そういう意識でこれからの人生を歩んでいきたい。

ヤマのアステヤへの考察~欲求、渇望について~

ここも深く読むと欲求を持ってはいけないと言っているのではなくて必要以上の欲求と言っているのである。
私の感覚だが欲求を持たないという人が結構いるように思う。
それは自分自身がそうであったからそう思うだけで皆欲求を持っているのかもしれない。
私は欲求が薄かった故、将来自分がどうなりたいか、何がしたいかというのが良くわからない時代があった。
「夢は何ですか?」と言われて10年前の自分は答えられなかった。
完全に答えられなかったわけではなく、勤めていた会社の社長になるという目標はあった。
それは自分の欲求から生まれたものではなく、その会社に所属しており、その会社以外の選択肢がわからなかったからだ。
今では自分が何をしたくて、何を使命として生きているかを答えられる。
夢を持つことは人間だけに与えられた特権だけである。
そして欲求を満たしていくことは人の生きる喜びである。
人として正しい欲求を持って生きていきたい。

(参考文献B・K・S・アイアンガー 沖正弘監訳 ハタヨガの真髄)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?