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「やりたいことリスト」の先にあるもの

「やりたいことリスト」というものを知っていますか?

作家であるロバート・ハリス氏の著書『人生の100のリスト』をキッカケとして広まり、今では多くの方が「やりたいことリスト」を作成・公開しています。

何かを夢見、それをただ空想したり人に言うだけでなく、紙に書き記すという行為はやはり、その実現に至るプロセスに何らかの影響を与えているのではないか

ロバート・ハリス著『人生の100のリスト』

わたしも何度か「やりたいことリスト」を作ったことがあり、その度に自分の本心に気付いたり、日常を変化させたりしてきました。まさに「やりたいことリスト」の狙いをそのまま体感できていると思います。

しかし、そうでない人もいるようです。

このnoteは、中村さんのnote「やりたいこと100個挙げたら、自分の嫌いなところが1個見つかった」の感想note。

「やりたいことリストを作ってみたら、自分の嫌いな自分が見えてきてしまいました」

中村さんは、「やりたいことリスト」を作る中で、やりたいことが明確になった部分はあるものの、自分の嫌いな自分が見えてきてしまったのだそう。

もちろん項目・内容によるけど、多くの場合、ぼくの中には、「やりたい」気持ちより「できるようになりたい」気持ちが強いようです。

中村さんのnoteより

「やりたい」と「できる/できない」の結びつき。
多分、共感する人は多いのではないかな。わたしも含めて。

できないことをやるって、ダサいじゃん

できなかったことをやってみる。
できないけどやる。
できないからやる。

言葉にするのは簡単だけど、実際に行動するのは難しい。人には誰しも「人から良く見られたい」「人から悪く思われたくない」という感情があるからね。

できないことをやるって、ダサい。
できないところは、見られたくない。
できそうなことをしていたい。

そんな風に思う人は、少なくないのではないでしょうか。

「やりたいことリスト」の先にいるのは、「チャレンジャーなわたし」だけではない

「やりたいことリスト」は、実際のものよりも高く評価されすぎているのではないかな、と感じることがあります。

これまでやったことのない、新しい道が開かれそう。
好奇心旺盛で冒険家のような自分に出会えそう。
新たな趣味や繋がり、生きがいが見つけられそう。

それは嘘ではありません。しかし、真実でもありません。

わたしが思うに、「やりたいことリスト」とは、「チャレンジャーな自分を見せてくれるもの」ではないからです。

「やりたいことリスト」を作ってみると、いろいろなことが見えてきます。

・自分がチャレンジしたい方向
・趣味嗜好
・コンプレックス
・自分への期待値
・自分の元気度

「やりたいことリスト」をスムーズに書ける人もいれば、何度も立ち止まりながら完成させる人もいます。

100個のリストを見て、「なんか似たものが多いなぁ」と思う人もいれば、「てんでバラバラだ」と思う人もいるでしょう。「こんなことやりたかったのか!気付かなかった」という人も、「やっぱりこんな感じか」という人もいるはずです。

「やりたいことリスト」を通じて自分の本心と向き合うと、剥き出しの自分がよく見えてくるのです。

「やりたいことリスト」を書く目的

「やりたいことリスト」を書く目的によっても感じ方・捉え方が変わるような気がします。

中村さんの目的は「日常的に新しいことにチャレンジしたい」というもの。

インターン先cotreeの平山さん、茂木さんとの1on1で話していて、もっと日常的に、新しいことややってみたいことにどんどんチャレンジできたらいいよね、という話になり、やりたいことリスト100を作ってみることにしました。

中村さんのnoteより

きっと中村さんが「単純に、自分が何に興味を持っているか知りたい」みたいな動機で「やりたいことリスト」を作成していたら、今のような捉え方にはなっていなかったのではないでしょうか。

少なくとも、「できる/できないに縛られて生きている」とは思わなかったような気がします。
「新しい一歩を踏み出したい」から、「新しいことでなく、できそうなことを書いている」のに違和感があった。
「自分を知りたい」なら、「新しいことではなく、できそうなことを書いている」のはむしろ発見になる。
みたいな感じ。

これはどちらが良い・悪いという話ではなく、また、「やりたいことリスト」の目的は様々です。
大切なのは、自分の目的を理解し、そのために「やりたいことリスト」を正しく活用すること。その点で言えば、中村さんの考察は実に良かったし、「やりたいことリスト」を活用できていると思います。(わたしは何様なんだ…?)

気付くことは、悪いことじゃない

「やりたいことリスト」を作成した時、もしかしたら出会いたくなかった自分に出会うかもしれません。

好きじゃない自分に気付くのは少し残念なことのようにも思えますが、好きじゃない自分に気付くからこそできることもあるはず。
あえて苦手にチャレンジしたり、好きになれるよう工夫してみたり。中村さんのように、「そんな自分ともうまく付き合っていきたい」と向き合ってみたり。

変えることはすぐにはできなくても、そんな自分もひっくるめて受け入れて、愛して、うまく付き合っていけたらいいなあ。

中村さんのnoteより

自分の価値観を変えるのは、難しいし時間もかかります。
だからせめてその間だけでも、自分の嫌いな自分も含めて、まるっと大切にしていけたら良いですよね。(「嫌い」という感情を、自分を変える活力に変えるのも十分アリだと思います。)

わたしも「やりたいことリスト」を書く中でいろんな自分に会ってきたので、いつかnoteにまとめたいなぁ。

takaren advent note 67日目

cotree advent note のnoteを一つひとつ読んで、感想などを書いています。

今回のnoteはこちら。


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